天使は容赦なく殺す

  • 文藝春秋
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163262505

作品紹介・あらすじ

ロンドンの地下鉄を業火が襲った-テロリストが主要三線に同時にガソリンを撒き、火を放ったのだ。死者は三百名以上。直後に届けられたのはイスラム過激派HUMの犯行声明だった。イギリス政府は報復計画を練りはじめた。組織の宗教指導者ファウドの暗殺。それが決定された。実行におもむくのは秘密情報局首席特務官、タラ・チェイス。卓越した殺しの才能を持つ美貌の暗殺者。ファウドを殺すべく中東へ潜入した彼女は、しかし、この任務が大いなる危険を招くとは想像もしていなかった。国際政治の論理が冷酷な牙を剥き、味方さえ失ったチェイスが、銃とわずかな友を頼りに、血路を切り開く-。現代アクション・ハードボイルドの旗手が生んだ新たなるヒーロー登場。速く、美しく、非情なる暗殺者チェイスが、テロリズムとパワーゲームの支配する死地を疾走する!007の昂奮を現代のクールネスで甦らせる新シリーズ開幕。

感想・レビュー・書評

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  • 人気のサスペンス作家の新シリーズ。ボディガードものから一挙に転じて、イギリスの諜報機関お抱えの女性暗殺者、正式には主席特務官、タラ・チェイスを主人公にしたスパイもの。007映画の世界と真反対のものすごくリアルな世界。作家は、コミックの原作も提供していて、その主人公を逆に活字の世界に引き戻して、書かれた逆輸入のオリジナル作品。

    画像検索してみるとわかるんだけど、この主人公、イギリスのコミックではかなりの中年女性で、とってもリアルに老けてる。この日本での表紙と年齢差は相当なもの。あちらの絵を見ると、激しく凹みます。小説は、濡れ場もあるし、迫力とサスペンス満点。映像化してほしいくらい。

  • さーて、どっから愚痴ろうかw
    とりあえず、表紙絵と邦題はどーなのよ?と。題材・対象と真反対では。いっそアメコミテイストだったら救いもあったような。

    軽妙な読み口のアティカスシリーズとはうって変わって、非常に読みにくい文章になった気がします。目が滑る滑る。
    訳者さんが違うせい? 主人公のキャラの違い? まぁ、これは私がスパイモノ得意としないせいかもしれません。

    暗殺までの経緯が長い割に、下調べは人任せ。あげく一緒にいたアンタが悪いとついでに殺した人物がもとで大騒ぎ。という展開にガックリ。
    前シリーズではあんなに巧妙に暗殺者のプロセス描いてたのに。

    なにゆえ「天使」か?だけが気になって読み遂げましたが、ルッカに見切りを付けたくなった作品。でも見切り付け難いが為にアマアマの★2。

  • イギリスの女性諜報部員の活躍がストレートに描かれます。イギリスのスパイものだとどこか一筋縄ではいかない印象がありますが、この小説はひたすらアクションに徹しています。そこがアメリカの作家の手による作品なのでしょうか。 とにかく定価が高い。どうしちゃったんだろう? あと、表紙は好みが分かれるかもしれません。

  • ●なんだってこんなラノベ的な表紙になってるのかと思ったが、解説で理解した。グレッグ・ルッカはもともとアメコミ原作者だったのですね。この表紙自体は「24」のファン層=20〜30代を狙ってのことかもしれませんが、お年寄りにはちょっとカウンターに出すのが恥ずかしかった・・・ガク。 

    ●ロンドン地下鉄テロ事件をモチーフに、英国女性特務官を主人公としたこの話自体は、甘さ軽さはほとんどなく、きっちり冒険ハードボイルド小説の味わい。主人公よりも、むしろ上司である本部長や、CIAの女性エージェント、モサドの二人など、脇役のキャラ立てがさすがでした。とりあえずアティカスシリーズの続編待ち。

  • 面白かった。それが読後の一番最初の感想だった。色々突っ込みどころは多いと感じたが(特に倫理面において)、それでもそれらを含めて理屈なしで面白かった。こういう小説は何も考えず、登場人物の魅力、ストーリー展開の妙、アクション場面の筆力等を楽しめば良いと思う。
    突っ込みどころの1つは倫理面で、例えテロに対抗するためとはいえ、敵の指導者への「暗殺」はダメだろうと思う。007は「殺人許可証」を持っていると話だが、大昔の映画の設定。現実に実際「暗殺」を実行している機関もあるかも知れないが、少なくてもそれをいくら小説と言えども「是」としてはいけないと思う。まあ、小説のなかで「暗殺」も方法の1つと設定されている場合があってもいいが、あくまで「非常事態」のやむ得ない場合とするべきと思う。簡単に「暗殺」が出てくるあたり、平凡な生活を送っている私としては違和感がある。勿論、そう感じるのは私だけかもしれないが。
    ただ実際の話、テロ指導者に対して軍が攻撃して「殺害」した事実はあるけど。
    2つめは登場人物が殆んど、他の映画や小説に出てくる登場人物と被っているようにみえること。主人公はタラ・チェイスでなくてもランボーでもイーサン・ハントでもいいし、勿論ジェームス・ボンドでもナポレオン・ソロでもいい。つまり、どうしてもタラ・チェイスでなければならないと言うわけではないというところ。タラ・チェイスの過去も、生い立ちも、あまり重要視されていないように感じる。そして、ここでも思うのだが、例えそういう職場であったとしても平然と「暗殺」を実行出来るという、そうなった経緯とその心情は?
    その他にも、まだまだ突っ込みどころがあるが、それでも、面白い小説だと私は感じた。ただアクション映画を見るように、この小説を読めばいいと。

  • 話が最後にならないと進まない印象だった。

    地下鉄テロが発生し、その報復としてイスラムの指導者暗殺を実施。

    その際に一緒にいた王子も暗殺してしまって、ヤバい状況になり、
    王子暗殺の報復として活動が広がってた組織を壊滅させるお話。

    主人公が「天使」だと感じる描写はなかったし、想像してたものと随分違った。
    敵側の一人をピックアップして描いてはいたけど、それに関してもあまり必要性を感じなかったかな。

    シリーズで出てるそうだけど、読むことはないと思う。

  • 面白かった。

  • なんか安直。物足りない。

  • a gentleman's game. a hard‐boiled style. how many plots? no longer. author, he wright original of 'batman','superman',other.

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著者プロフィール

●グレッグ・ルッカ[作]……2000年頃からワンダーウーマンやバットマン関連誌のライターとして活躍。『バットウーマン:エレジー』や『ワンダーウーマン:ヒケテイア』(共に小社刊)などを担当した経歴を持つ。

「2022年 『ゴッサム・セントラル:狂気と哄笑と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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