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- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163439808
作品紹介・あらすじ
アヘン作りの山々に囲まれた、タイ北部の小さな貧しい村。そこで少女カンティアは育った。13歳のとき、家出同然でバンコクへ出てきた少女はある日、スポーツ・スタジアムに現れた。そして、人のよさそうな管理人に言ってみた。「わたしは日本人です」。この瞬間から、カンティアの楽しい100日間がはじまった…。タイ国内を沸かせた愉快な事件の背後から、急激な日本化の波に揺らぐアジアの屈折した現実が貌をのぞかせてきた。
感想・レビュー・書評
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さすがの取材力と巧みな構成。1980年代半ばのタイ社会の発展の光と影をタイ人らしいといえばタイ人らしい「日本人ごっこ」という事件から描き出す。当時の物価を事細かに記しており、とくにバンコクと農村の格差の示し方が分かりやすい。また出会った人びとへのインタビューをとおして農村における都会への憧れをうまく引き出している。タイ研究の資料にもなりそうなノンフィクション。
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