陰陽師 醍醐ノ巻

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163805702

感想・レビュー・書評

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  • 今作も、安定の面白さ。
    そして、切なさ、儚さ。

    しょっぱなから博雅が一人笛吹きながら歩くという、物語に入れないと笑ってしまうシチュエーションの話から始まり(この話は博雅だから許されると思う)、人の体に手足がいっぱいムカデのように生えるという想像するのもおぞましい話があったり、昔話のような、赤子に乳をやる犬の話があったり、本当にバラエティーに富んでいる。

    今作一番のお気に入りは、『はるかなるもろこしまでも』
    「人の一生で、いつが盛りであるのかと問えば、それは、必ずしも若い時とは限らぬのだなぁ」って博雅、イイこと言った!
    いや、この話はこのセリフに集約されていると思う。
    陰陽師らしいファンタジック?な話だし、とても好き。

    あとは、あとがきが面白かった(?)
    先生、還暦おめでとうございます。
    「安心してください。60歳になっても、ぼくやあなたのそれ、自覚している自分のこと、それって治りませんから」とのことで、安心して歳をとって行けそうです。
    次巻も楽しみだ。

  • 大好き陰陽師シリーズ(^^)今回も良い!!毎回、博雅と晴明が酒を飲んでいる時の雰囲気が変わらずにいい感じ♪

  • 安定した面白さ

  • シリーズもの。
    久し振りに図書館へ行ったら、新刊で入っていたので。
    相変わらずのやり取りで安心して読めた。

  • 雅博の音楽が好きです。
    今回は少なかったけど。

  • もう熟年夫婦の域に入ってきていますな、この二人。
    でも、仲良し。

    晴明じゃありませんが、
    生涯の間にこんな友人とこんな時間が持てたら、
    ほかの何もいらんでしょうねぇ。
    羨ましい限りです。

    他の皆様のレビューによれば、
    人気なのは「夜光杯の女」でしょうか。
    私のお気に入りは「白蛇伝」です。
    あの落としどころが気に入りました。

  • 今巻は短編集。
    「はるかなるもろこしまでも」が、しっとり切なくて、でも可愛らしくて好き(´∀`*)

  • いやはやなんとも,いつまでも最初の雰囲気を持続してそろそろと語られる物語たちである。

    一年に一冊しか刊行されないので,前作がどうだったかはさっぱりと覚えていないのだけれど,毎回おもしろいのだ。

    今回も一気読みでした。

    とは言っても徹夜をするわけではなく,2時間もあれば読み終えてしまう。

    実に読みやすく,ほんのり雰囲気の漂う良い作品である。

    今回きづいたことは,この物語はミステリ要素が強いということ。

    晴明により語られる顛末は,ああそうだったのかと思えるところがおおい。

    いずれも妖怪変化の類が絡んでくる物語なので,そういうことだよと言ってしまえばそれまでなのだが,その裏に常に潜む人の心の奥の描写にまいってしまう。

  • 偉大なるマンネリ。
    『サザエさん』でも『ドラえもん』でも、長く親しまれる作品ってそういうものなのかも。
    晴明と博雅の変わらない雰囲気にホッとする。
    でもちゃんと物語の中では季節も移ろっていて、季節季節の庭の風情も気持ちがいい。

  • 相変わらずな調子で相変わらずなコンビ。この雰囲気だいすき。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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