武曲

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163814209

作品紹介・あらすじ

羽田融はラップに夢中な高校二年生。ひょんなことから剣道をはじめるが、剣道部のコーチにして「以前、父親を殺したらしい」矢田部研吾からいきなり一本取る。ところが「マグレだよ」と先輩に言われ…。ラップ命の少年と人生にも剣にも倦んだ男の灼熱の季節と運命の打ち合いまでを揺るぎない文章で構築した超純文学。

感想・レビュー・書評

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  • 剣道を題材にした小説。かつて鬼のような激しい剣士の父を立会いで再起不能にしてしまったアル中の中年剣士とラッパーを目指しているのに、妙な行きがかりで剣道をやる羽目になった高校生が出会い、剣を通して交流する中で、お互いに成長したり救われたりする話。武士道シリーズよりかなりハードだが、暗いという印象はない。

  • 剣道の筋を見込まれて、いきなり剣道を始めた高2男子と、彼に触発されて自身のコンプレックスと戦うコーチの成長物語。

    そもそも、こんなど素人でも才能があれば勝てるのか。そもそも融のこの精神のおかしさは何なのか。納得できない部分があり、読み進めるのがしんどかった。

  • ふとした事から剣道を始めることになった主人公。無理矢理剣道をやらされてきた兄弟子。2人がお互いに成長していく姿が面白い。

  • ちょっと読みづらいかな、と思ったけど、才能があるからこそ初心者にもかかわらず観えるもの、有段者に観えるものが伝わって、おもしろかった。
    アル中剣士が情けない、と思いつつも、最後には晴れやかな感じになって、読後感も良かった。

  • 剣豪の父を持つサラブレッドでアル中の剣士と、剣の達人である禅僧に才能を見出されたラッパー高校生。二人が互いに剣に写る真の自分を見る。

  • 実際剣道をやっているものとして、とても面白く一気に読みました。

  • 珍しく積読…
    読み進める気にならなかった。

  • 禅僧とアル中とラッパーが剣道をするお話し。それ以上でもそれ以下でもない。

  • 「剣道」はしたことも、見たことも、考えたことも
    なかったのですが、
    途中はむろんのこと、最後まで
    興味深く 読み進めることができた

    剣道を生きている登場人物たちの息づかいまで
    聴いているような臨場感がすばらしい

    日本の武道の一つに
    この「剣道」があることを嬉しく思う

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著者プロフィール

1959年新潟生まれ
書評紙編集者を経て93年「ゾーンを左に曲がれ」で作家デビュー。98年「ブエノスアイレス午前零時」で119回芥川賞受賞。著書『サイゴン・ピックアップ』『オレンジ・アンド・タール』『箱崎ジャンクション』『雨月』『さだめ』『幻夢』『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武蔵無常』『サラバンド・サラバンダ』小説以外に『安吾のことば』など

「2020年 『言葉である。人間である。 読書術極意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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