- Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163827704
作品紹介・あらすじ
大人も子供も楽しめるユニークな昔話集が誕生しました。ドラマ化で話題となった『いつか陽のあたる場所で』など、次々話題作を生み出す乃南アサさん。「さるかに合戦」「花咲かじじい」「一寸法師」「笠地蔵」など誰もが知っている昔話が、手練れの作家の手にかかると、大人も楽しめるユニークなエンタテインメントに大変身。太宰治の『お伽草子』を彷彿とさせる意欲作です。東日本大震災を、取材に訪れた仙台で経験した乃南さん、復興に取り組む人たちに、物語で勇気と希望を届けたい、という思いも込められた作品集です。「さるかに合戦」「花咲じいさん」「一寸法師」「笠地蔵」……誰もが知っている昔話が、誰も読んだことのない新解釈でよみがえる!
感想・レビュー・書評
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どれも読んでいて心地がいい文章。
リズムがよく、声に出して読んだらまた、味わい深そう。
男女の関係にした「さるとかに」が、新釈らしく、楽しかった。
「一寸法師」の策士ぶりも面白い。
「犬と猫とうろこ玉」だけは、全く知らない話で、新鮮。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本の帯を見て、面白そう!と思って図書館で借りてきたものの期待が大きすぎたか?(^^;)イケメンさるどんに遊ばれた純情かにどん「さるとかに」の話は面白かったけれど、後は普通だなぁ(--;)と思いながら読んでいたら「笠地蔵」で泣かされた(ToT)「犬と猫とうろこ玉」の白蛇コが可愛いかった!
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「さるとかに」「花さかじじい」「一寸法師」「三枚のお札」「笠地蔵」「犬と猫とうろこ玉」の6つのおはなしが収録されていた。
最後のお話は聞いたことも読んだこともなかったけれど。
その他は子供の頃に読んだり聞いたお話。内容を知っていても楽しめた。
「花さかじじい」のお隣さんがいいわー。強烈すぎる。だれでも人のことを羨むのだから人間らしいということか。 -
もちろん昔話の大筋はそのままですが、「新釈」の部分が新鮮で面白いながらも苦く感じる部分がありました。イケメンさるに誑かされるかに「さるとかに」、実はしたたかでドライな「一寸法師」、「笠地蔵」なんてお爺さんとお婆さんは冒頭でオレオレ詐欺にやられてます。また息子たちが戻ってこない理由と気持ちがわかると本当に切なくなります。ちょっと変わった試みだと思っていましたがあとがきを読んで納得しました。もっと風刺を効かせて新釈部分がきつくても良かった気がしますが、この本の意義ゆえにこれでちょうどいいのかもしれません。
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ユニークな解釈の昔話6編
・さるとかに
・花咲かじじい
・一寸法師
・三枚のお札
・笠地蔵
・犬と猫とうろこ玉
・あとがき
猿蟹合戦の猿が遊び人のイケメンだったり、一寸法師が腹黒かったりと物語に実はこんな背景が、人物像が隠れていたりしたら、解釈もまた一味違うという面白い読後感です。
あとがきにもありますが、震災を経験した作者が被災者支援を考えての作品とのことです。 -
乃南アサが、王道の昔話をリライト。リメイクではありません。そこんところが、良かったかな
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猿蟹合戦が何やらかっこいい結末になっている
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【大人も子供も楽しめるユニークな昔話集】「さるかに合戦」「花咲じいさん」「一寸法師」「笠地蔵」……誰もが知っている昔話が、誰も読んだことのない新解釈でよみがえる!