- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163900018
作品紹介・あらすじ
武将の妻たちの凛とした姿徳川頼宣に嫁いだ加藤清正の娘八十姫の秘話、鍋島直茂の妻と姑の間のふとした会話、伊達家から立花へ嫁に来た母の実家への想いなど。
感想・レビュー・書評
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現代とは全く価値観に触れて勉強になった
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2021.03.28
戦国の世のお方様は左様なものであったかと改めて思う。武士に劣らぬ凛とした武士道を感じる。 -
戦国期のとある武士の奥方たちをとりあげた短編集。完全創作でなく、実在の人物+if、というテーマだけでめっさ好み、、だったうえに、葉室さん九州の方なんですね、やけに西側の藩由来の話が多いとおもった。
山桜記、というタイトルはどの短編かを抜粋したようなものでなく、おそらく凜と生きた女性たちの姿と山桜を重ねてのことなのかな、良いタイトル。
個人的には八十姫の話が短編ながら涙するほどよかった、映画になりそう。清正公についてあれこれ勉強していた最中だったので、より心に沁みた。
牡丹咲くころの伊達騒動のifストーリーもドラマティック。伊達家好きさんにはこちらをお勧め。原田甲斐の生き様よ、、
乱世の武家の女たちは、婚姻も自分の意思の入る余地などない運命だったろうに、この1冊に出て来る妻たちの覚悟と愛は深い。読み応え十分な短編集でした。葉室作品はじめてだったので、また積極的に手に取ってみたい。
短編七つ、タイトルと描かれた妻についての覚書
汐の恋文
肥前:竜造寺家家臣 瀬川采女の妻 菊子(島津家小野摂津守娘)
氷雨降る
肥前:有馬晴信妻 ジュスタ(公家中山親綱娘)
花の陰
肥後:細川忠興(←ガラシャの息子)の妻 千世(前田利家娘)
ぎんぎんじょ
肥前:鍋島直茂妻 彦鶴(肥前:士豪石井常延娘)
くのないように
紀州:徳川頼宣妻 八十姫(肥後:加藤清正娘)
牡丹咲くころ
筑後:立花忠茂妻 鍋姫(伊達忠宗娘)
天草の賦
誰の妻としてかはネタバレになるしifの部分なので、、
黒田万 (黒田宣之←官兵衛異母弟、の孫娘)
※筑前糸島の浦姫伝説に絡む -
戦国時代から江戸時代にかけての女性の物語。もののふとして生きる男の影になりながら、哀しい思いやささやかな幸せを綴った物語。
「牡丹咲くころ」の原田甲斐には泣きそうになった。 -
短編集。
実話なのかフィクションなのか、と要らぬことを考えてしまい、話に入り込めない。 -
短編集
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戦国時代の藩に嫁いだ女たちの7編である。
作者、葉室麟の繊細な感覚で、女性の優しさと、戦国時代に翻弄させられながら、凛とした生き方をしており、又夫婦仲の良さを、物語っている。
八十姫の名付けた理由が、苦が無いように、(九がないように)との親心も、なるほどと思う。
キリシタン物が、多かったが、楽しく読めた本であった。 -
短編集。あまり印象に残らない話で、なぜ山桜なのかがわからない。
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【武将の妻たちの凛とした姿】徳川頼宣に嫁いだ加藤清正の娘八十姫の秘話、鍋島直茂の妻と姑の間のふとした会話、伊達家から立花へ嫁に来た母の実家への想いなど。
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夫婦愛とは何かを問う7編の短編集。お互いに信じ合い、慈しむ心が通じ合うことだと痛切に感じた。