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著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 196
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163904146

作品紹介・あらすじ

新人登場! 「いま」を描ける才能がここにある。IT企業、シェアハウス……クールな文体でスタイリッシュな世界が秘める真実の感触に迫る! 文學界新人賞受賞作&芥川賞候補作。吉田さん、綿矢さんが、その才能を高く評価しています。吉田修一 「触れればすぐに破れる「今」という薄い膜に、作者の指は慎重に触れようとしている」綿矢りさ 「新しい扉を目の前で開けてくれる」

感想・レビュー・書評

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  • 『ご本出しときますね』で朝井リョウさんが紹介していた本だったので、この著者さんは初めましてで読んでみました。山も谷もなく、比較的平坦な文章ですが、つまらないという訳ではなく、不思議な感覚で読みました。私にはあまりハマりませんでしたが、きっと好きな人もいるでしょうという感じ。

  • ご本紹介しておきますねで紹介されていたので読みました。
    プログラミング言語のRubyと宝石のルビーを掛けているのが個人的にツボでした。
    空気感が独特だと感じました。
    両作ともに日常を切り取ったかのようだと感じました。

  • ご本出しときますねで紹介されてた

  • 読みやすい。
    文体が独特で、空気感が出てる

  • 『ご本、出しときますね?』で紹介された本。「縦社会に納得がいかない若者にオススメの本」

    民泊ぎりぎりライン、グレーラインを攻めて部屋を貸している女性が主人公の「シェア」、外資系で働く高スペックエリートな男友達2人と一緒に住んでいる男性が主人公の「サバイブ」の2編。
    縦社会に納得がいかないというか、こういう働き方の若者たちがいて、それぞれ生活しているよねという小説だった。2つの作品とも、プラトニックな同性愛を匂わせるような描写有。

    登場人物のステータスを描写するためにかなりピンポイントな固有名詞(どこどこのブランドのアイテム名など)が結構な頻度で出てくるが、それを知らないと???となる。

  • ちょっと前の世界のエグゼクティブの光景。
    それもあって読みやすい。ブラックベリーとか。。。
    地に足をつけるってなんだろうと思う。けど、成功、安心への執着は凄まじいからね。

  • いずれこういう生活がしたいと思っている。血の繋がった家族を作れなくてもいいんじゃないか。結婚したいと思う相手もいないし、子どもを産み育てたいとも思わない。かといって、一人孤独になりたいわけでもない。核家族化、単身世帯が増えて、一端分かれたものが、新しい家族のかたちとしてまとまろうとしている感じがする。当人達が楽しいなら、それがいいと思う。
    散々、言われ飽きたことだが、私という唯一無二のパーツが存在するわけではなく、人や物、環境など様々なものの寄せ集めだ。個として存在しているようで、群のようだ。SNSでシェアという言葉は、よく使われるようになった。個として存在しているようで、私は誰かにシェアされているし、誰かをシェアしているという捉え方もできる。
    流れの中で様々な影響を受けながら、今のままでいいのか考え続け、形を変えていく。一人では生きていけない人間の、生存戦略だ。171110

  • 二つあった短編のどちらにも仕事に夢中になりすぎてて食べる、寝るというような生きるための根本的なことに執着してない人がいて驚いた。
    それでも仕事で高い給料をもらってるのをみるとそうでない自分が悲しく感じてしまう。自分の方がよっぽど人間らしい生活を楽しんでるのに。
    不思議。

  • これは素晴らしい、現代を感じる。読み始めてすぐに、えらく聡明だなと思ったら…東大!そして社長だった。打ちのめされるなぁ。あ〜俺もガイシ、コンサル目指せばよかった!コリドー!笑。
    それはさておき、次回作に多いに期待。2作とも悩みつつも、スッキリしていて、本当良かった。

  • 著者略歴を見ると相当なエリートのようだが、見える世界は虚無的。一方で人のつながりに安息を求める。

    「悟り世代」とは言い得て妙か。

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著者プロフィール

加藤秀行(かとう・ひでゆき)。1983年、鳥取県生まれ。2006年、東京大学経済学部卒業後、戦略コンサルティング会社勤務。2015年『サバイブ』で第120回文學界新人賞を受賞。『シェア』(2016年文藝春秋刊)で第154回芥川賞候補となった。本作で2回目のノミネート。

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