存在と時間 ――哲学探究1 (哲学探究 1)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 152
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163904290

作品紹介・あらすじ

この人だけが私で他の人たちが私でないのはなぜか。すべての人間に意識があるのに、現実に感じられる意識が一つしかないのはなぜか。一つはあるのはなぜか。無限の時間の中で、なぜここが、そしてここだけが〈今〉なのか。〈私〉の精神を〈私〉から他者に移動させてみる、あるいは時間を〈今〉から過去に移動させてみるといった思考実験。また、「時間の矛盾」を主張したマクタガートの議論を通じて、これまで覆い隠されてきた〈私〉と〈今〉をめぐる問題の核心に迫る。存在と時間の深遠を問う哲学的冒険!

感想・レビュー・書評

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  • 風間くんとは話を交わしたことがある。その風間くんに影響を受けて書かれたようだ。というより、理解されない可能性が高いのだよ。注が多くて、分かりにくかったりしてね。でも、なんというか、『私、今、そして神』を読んでからじゃないと意味が通じないかもね。この本は後半の時間論にこそ重きを置いているようだ。でも狂いそうだよ。ここに今、私が存在していることが。驚きは増せど減ることはなし。物凄く当たり前なことのそれが、全く奇跡なんだ。直接話法があることによって間接話法が存在するように。同じ対象があるかもしれないけど、それを指示する方法って色々あるものでして。でも、それによって違う対象を指すことにもなるわけで。でも、何かが共有されていることもあるのでしょうか。言葉が成り立つっていうのはすごく不思議。誤解されるところは存在論と認識論の違いがあって、永井さんは存在論のなかを生きている。自分は認識論のなかを生きていたように思う。認識できないものは存在しない、という原則に生きていた。

  • 【〈私〉と〈今〉の不思議をめぐる哲学的冒険!】なぜ生み出される意識は数多くあるのに、私が意識できる意識は一つなのか? 存在と時間をめぐる哲学上の難問に挑む、哲学の旅。

  • Twitterで紹介されていたもの。ちょっと気になる。最初100頁ほど読んでみたが、いまひとつ面白くないので図書館に返却。

    • corpusさん
      もう少し読んでみてください。きっと何かがわかるはず。
      もう少し読んでみてください。きっと何かがわかるはず。
      2022/01/10
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著者プロフィール

1951年生まれ. 専攻, 哲学・倫理学. 慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位所得. 現在, 日本大学文理学部教授.
著作に, 『〈私〉の存在の比類なさ』(勁草書房, のち講談社学術文庫),『転校生とブラックジャック──独在性をめぐるセミナー』(岩波書店, のち岩波現代文庫), 『倫理とは何か──猫のインサイトの挑戦』(産業図書, のちちくま学芸文庫), 『私・今・そして神──開闢の哲学』(講談社現代新書), 『西田幾多郎──〈絶対無〉とは何か』(NHK出版), 『なぜ意識は実在しないのか』(岩波書店), 『ウィトゲンシュタインの誤診──『青色本』を掘り崩す』(ナカニシヤ出版), 『哲学の密かな闘い』『哲学の賑やかな呟き』(ぷねうま舎), 『存在と時間──哲学探究1』(文藝春秋), 『世界の独在論的存在構造──哲学探究2』(春秋社)ほかがある.

「2022年 『独自成類的人間』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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