- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163904344
作品紹介・あらすじ
先輩の結婚式で見かけた新婦友人の女性のことが気になっていた雄太。しかしその後、偶然再会した彼女は、まったく別のプロフィールを名乗っていた。不可解に思い、問い詰める雄太に彼女は、結婚式には「レンタル友達」として出席していたことを明かす。 「レンタル世界」成長するに従って、無駄なことを次々と切り捨ててく薫。無駄なものにこそ、人のあたたかみが宿ると考える雪子。幼いときから仲良しだった二人の価値観は、徐々に離れていき、そして決定的に対立する瞬間が訪れる。 「ままならないから私とあなた」正しいと思われていることは、本当に正しいのか。読者の価値観を心地よく揺さぶる二篇。
感想・レビュー・書評
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2編の作品、「レンタル世界」と「ままならないから私とあなた」が収録されています。「レンタル世界」では、先輩の結婚式に出席した主人公の雄太が新婦の友人と偶然再会し、彼女がレンタル友達として結婚式に出席していた事実を知る展開…。
その後の結末は、なんとなくこうなんだろうなぁ~と思っていたようなラストでした。
「ままらないから私とあなた」は、主人公雪子とその友達の薫の小学生時期から成人後までが描かれている…。雪子は人だからこそ感じるあたかかみを信じ人知れず努力するタイプ、薫は無駄なものは遠ざけなるべく効率よく生きたいタイプ…。
相反するタイプだからこそ、お互いに認め合うところもあったんでしょうね…。でも、私は薫のようには生きられないかな…なんて漠然と考えたりしました。でも、『ままならないことがあるから人間…』なんでしょうね…この2人の友情が今後も続くといいなぁ…そう思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私たちにはできないことがある、だから、私たちは別々の人間なんだと。そして、別々の人間だからこそ、体も心も重ね合わせたくなるんだと。(P.189)
「偶然だったから、愛しいんだよ」(P.248)
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新鮮味がない。マンネリ。
朝井リョウに期待しすぎたのか。
レンタル家族。
これ結末わかっちゃうよね?
星新一風?
駄作。
表題作。
中途半端だよ。詰めが甘いし。
なんだろう、がっかり。
すいません、辛口で。
今年はずっと読書スランプでひどい遅読…
胸に刺さる良作に全く出会えない。
だれかおすすめありませんか?
花丸押してくれた皆さん、フォローしてくださった皆さん、有難うございます。
長い付き合いの方々、大変ご無沙汰です。
ぼちぼち復帰していければと思います。
どうぞよろしく。-
vilureefさん
こんにちは
いやお帰りなさいだよね!
久しぶりにレビューを読めてとても嬉しい気分です
たぶん今までは充電期...vilureefさん
こんにちは
いやお帰りなさいだよね!
久しぶりにレビューを読めてとても嬉しい気分です
たぶん今までは充電期間だったんじゃないんですか?
大きく羽ばたく前に力を貯める時期って誰にでもありますよね
最近私は中高生向きの自己啓発本?読んでます
いいと思いますよ~2016/06/20 -
vilureefさん、こんばんは~♪
お久しぶりです!
また、vilureefさんのレビューが読めてとても嬉しいです!
ブクログの...vilureefさん、こんばんは~♪
お久しぶりです!
また、vilureefさんのレビューが読めてとても嬉しいです!
ブクログのお仲間さん、みなさんもお喜びですね~。
どうされたのかな~って思ってました。
コンスタントに更新されてる方が、ぱったり途絶えると、
とても寂しいですね…。
私も自慢じゃないですが、抱えているものがたくさんあって、
なかなか集中できないことが多々あります。
何度も同じ行を読んでしまって、
本が逃げ道にすらならないことも…。
でも、それでも文字が書かれているものがあるだけで安心するというか…。
泣き虫でへなちょこな私のよりどころは、
”ときぐすり”です。
時間って、とても厳しくて冷たいけれど、
また、とても暖かくて優しいと信じて生きてます。
えらそうなことを言ってしまってすいません。
老婆心ですね~。(年齢だけはブク友さんの中でも、ダテに重ねているので、笑)
お会いしたことはなくても、こうして本を介して繋がることができて嬉しいです。
では、また遊びに来ますね!2016/06/22 -
杜のうさこさん、こんにちは♪
ご無沙汰しておりました。
色々バタバタしており読書から離れていたというか、集中出来なかったんですよね。...杜のうさこさん、こんにちは♪
ご無沙汰しておりました。
色々バタバタしており読書から離れていたというか、集中出来なかったんですよね。
最近いい本に巡り合えていなかったせいも大きいですが・・・。
>何度も同じ行を読んでしまって、
分かります、全然進まないことありますよね。
私も図書館で借りてくることは借りてくるのですが、延長の末に読了できず返却とかね(^_^;)
>時間って、とても厳しくて冷たいけれど、
>また、とても暖かくて優しいと信じて生きてます。
ありがとうございます。
ほんと、そうですよね。
時間がいずれ解決してくれる、私もそう信じてますよ(*^_^*)
これからもマイペースでぼちぼちやっていこうと思いますのでよろしくお願いしますね!2016/06/23
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朝井さんの小説はいつも現代を明確に切り取っている。いろんな方向から切り取るから立体的。あまりにも正確だから、読んでいる最中は爽快感よりもちょっとずつ傷つけられていく感覚がする。すごいな朝井さん。
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やっぱりオジサンには難しかったかなぁ と言う読後感(笑) それなりに面白かったけど、もろ手を上げるほどにはならなかった。「レンタル世界」と「ままならないから私とあなた」の中編2編。後者のほうが良かったけど、それでも響き方はそれほどでもなかった。それだけ若くなくなったと言うことでしょうね(笑)
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2019/12/16
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朝井リョウらしくて良かった
男子学生や女子学生独特の微妙な期間が描かれていて好きだった
朝井リョウは女を描いて欲しいなぁ
きっと女性より女性らしく描けると思う
今までは学生を描いて欲しかったけど、今度は大人の女がいいな
ままならないから~は、僕はアナログよりな人間で常々疑問に思ってるところが描かれていて良かった
未だにスマホを持っていないし、携帯すらみない時間がほとんど
PCは持ってるからネットは家から繋ぐものとして触れ合っている
ネットショッピングもするしSNSもしてる
でもそれを家から持ち出す気にはまだなれない
僕はスマホに支配されつつある世界がちょっと恐い
この間、友達と旅行に行ったけど、移動時間中ずっとゲームをしていて旅行に来てる意味あるのかな?って思った
ゲーム上で友達や彼氏とやりとりしてて、ちょっと寂しかった
遠くに来たのに普段と変わらないゲームを普段と同じ人としてるのが怖かった
隣にいる僕は?って思った
僕もゲームをしたら解決する問題じゃない気がした
僕は一人旅が好きで一人旅でも携帯はあまり使わない
現地でゲットした地図や情報で自力で探しあてるのが楽しい
旅先で同じく観光に来てるだろう青年が、ガイドブックやスマホばかり見て、せっかくの路面電車や路面電車から見える景色を見ていないのは勿体無い気がした
僕もスマホを持ってしまったらそういう人になってしまいそうなのが一番恐い
だからと言ってネットやゲームが悪いとも思ってない
そうやってネットやゲームで知り合って、友達を増やしたり、遠距離恋愛したりと言う例も見てきたから
ただ、僕の手にはあまるし、うまく付き合える自身がないからスマホを持たないだけ
将来的には持つことになるだろうけど今は無理
オリジナルが無くなって行く社会は怖いけど、薫ちゃんの言う通り、その上で新しい文化もできるんだと思う
でもどの文化を楽しむのか、どんな生活をするのかは個人が決めることだと思う
不便でもマイノリティでも自分が選択したほうが楽しく生きられると思う -
朝井リョウさんらしい作品でした。
現代的というか、あり得そうな近未来的というか、とにかく「今の時代」を切り取り、独特の表現力で物語を紡ぐのが朝井リョウさんだなぁって感じます。
「レンタル彼女」については、先日読んだ「リップヴァンウィンクルの花嫁」でも結婚式の代理出席が出て来た為、余計リアルに感じました。
表題作については、少し唐突な終わり方で物足りなさがありましたが、テーマはとても興味深いものでした。
何でもかんでも自動化され、いつかロボットが人の手に代わり労働力となるなんて言われているこの現代ならではの小説だと思います。
何が正しいのかなんて、答えはないなと思います。
代理出席が悪い、全て自動化して効率を追求することが悪いなんて、言うのは簡単だけど、物語の最後に薫が語る主張には耳を傾けざるを得なかったです。
「人間関係だけは合理化できないし、何も省けない」と主張する雪子。
でも一方で、「レンタル彼女」の様な世界が存在し、その中でも言われている様に風俗やキャバクラで気軽な関係性を楽しんでいる人なんてごまんといるわけで。
何かそうゆう矛盾を朝井リョウさんはちゃーんと突いて来ますよね。 -
合理主義な私は限りなく薫ちゃんに近いタイプの人間で、だから、ユッコタイプの人が圧倒的に多い世の中を生きる薫ちゃんの苦労も、痛いほど共感できた。
だからこそ、ラストでユッコが昔から感じていたことを伝えた時(きっと万人が肯定するであろう具体的事例含めて)、薫ちゃんが重ねるように真っ当な反論をしてくれたことが、少数派の私としてはすごくスッキリしたし救われた気持ちになった。
ただ一点、薫ちゃんは最初からずっと勘違いしてたんじゃないかなと思う。
ユッコは、ひかるちゃんが奏でるような曲を生み出せるアーティストになりたかったわけではなく、ひかるちゃんのように、自分にしか奏でることができない曲を作れるアーティストになりたかったはず。
前者と後者は似ているようで全く違う。そこを捉え違えるほどまでサイコパスに振り切っていたからこそ、薫ちゃんは真の天才なのかもしれない。
いずれにしてもこんなに価値観の違う二人が(だからこそなのか?)お互い折れることなく親友てあり続けていることがなにより素晴らしい。 -
表題作でない方の、『レンタル世界』の方が面白いかな。予定調和的価値観をぶっ壊す、逆説的な描写は、いつ読んでもすっとします。