Mr.トルネード 藤田哲也 世界の空を救った男

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163906737

感想・レビュー・書評

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  • 本当に研究観察一筋の人生だったのだと驚きました.私生活についてはほとんど触れられてなかったですが,それは少し淋しい感じで,でもそれがあってのダウンバーストだったのかもしれないとも感じました.日本でもっと知られてもいいと,この本で広まることを願っています.

  • 2017.08.10読了

    大型旅客機が相次いで墜落した時代に、“ダウンバースト”という気象学的現象を発見した日本人がいた。藤田先生がいなければ、飛行機が謎の墜落を繰り返す時代はさらに10年間は続いただろうと言われている。

    本書を読むと、ダウンバーストの発見には原爆投下直後の長崎に入り、被害を記録していった藤田先生の経験が大きく活かされていることが分かる。

    8月9日に長崎の地でこの章を偶然読み、鳥肌が立った。原爆資料館には藤田先生の撮影した学校の写真が保管されている。

    その写真は、薙ぎ倒された木と直立した木が一目で分かる構図になっている。説明されて初めて気付く爆風の特徴。ダウンバースト発見に繋がる研究者としての目線が、すでに示されていたのだと感動した。

  • 竜巻の規模を示すFスケールという言葉が、日本人らしい名前に由来するのはおぼろげに記憶にあった。
    しかしアメリカの気象学会で広く知られ、航空事故を防ぐ大きな貢献をした人物だったとは、ましてやそのような人がいたことすら知らなかった。
    「日本ではなぜ知られていないのか」という言葉通りのなのだろう。埋もれかけたものに光を当てるノンフィクションの素晴らしさを感じる一冊であった。
    自身が博士と少しゆかりがあることを知り、少し誇らしく感じる。

  • 2017/08/06 041

  • 【こんな日本人がいた!】天才科学者・藤田哲也の世界初の評伝。謎の気象現象ダウンバーストを解明し、飛行機事故を激減させた男の人生は小説より面白かった。

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著者プロフィール

1943年東京都生まれ。東京大学文学部フランス語フランス文学専修課程卒業。同大学院人文科学研究科美学芸術学博士課程修了。埼玉大学助教授、東京大学文学部教授、日本大学文理学部哲学科教授を歴任。元国際美学連名会長。現在、東京大学名誉教授、国際哲学系諸学会連合副会長。文学博士。1982年、『せりふの構造』でサントリー学芸賞受賞。著書に『せりふの構造』『作品の哲学』『ミモザ幻想─記憶・藝術・国境』『美学辞典』『美学への招待』『日本的感性─触覚とずらしの構造』『ディドロ『絵画論』の研究』ほか。

「2016年 『講座スピリチュアル学 第6巻 スピリチュアリティと芸術・芸能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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