零の晩夏

著者 :
  • 文藝春秋
4.04
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本棚登録 : 706
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163913889

感想・レビュー・書評

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  • 思ってた感じとは違ったんですが、久しぶりに先が気になって夢中になる読書をしました。『零の晩夏』に始まり、『零の晩夏』で終わるという構造、円環のゼロ。ナユタの印象が強すぎて零のことは途中まで完全に忘れてしましたが、終盤にちゃんと回収されるだろうと思っていたら本当に最後の最後でサラッと回収したのでびっくりしました。表紙の爽やかさもあってか、生や死をテーマとして扱っているのにも関わらず軽やかさすら感じられる作品でした。個人的に、22章の存在が好きです。岩井俊二っぽいな、と思う。別に話の流れ的にはあっても無くてもいい章なんですけど、この章があることによって一旦ナユタの物語に小休止がかかって、ラストにゆるやかに繋がっていくのが、爽やかな読了感のカギになってるんじゃないかと思いました。いい意味で勢いを殺した。そしてラストの浜崎さんの推理につながっていく。バランス感覚ですね〜。

  • 絵師のナユタは誰か?モデルになった人物は皆死んでいく、その絵の秘密、謎が謎を呼び、それが解き明かされていく、果たして絵の中のモデルの死は絵が出来でから死んだのか?そして最後にはどんな結末が待っているのか?後半は一気読みとなった。

  • 昔から岩井俊二さんの世界観が好きだった。
    本屋さんで岩井俊二さんの新作が出ていることを知り即購入。
    読み始めたら その世界に引き込まれて止まらなかった。すべてを知った今、また読み返したい。

  • 【岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。】モデルが例外なく死に至るという“死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。その作品の裏側にある禁断の世界とは。渾身の美術ミステリー。

  • 美術ミステリー。モデルが例外なく死に至るという謎の絵師ナユタの謎を新人ライターが追う。ナユタの周りの人々へのインタビューを通してたどり着いた真相は。
    絵を巡る謎が謎をよんで繋がっていく。じわりじわりと徐々にかたちが見えてくる。
    岩井さんの物語好きなんだよなあ。

  • ミステリーの謎解きのような話がどんどん広がって、最後は鳥肌が立った。モチーフになった作品とかあるのかな。だとしたら見てみたいな。

  • 映画化したら見たい

  • 一回読んだだけでは消化不良。映像として見てみたい。

  • 展開としては途中から何となく予測できるようなものだったけど、その間はとても丁寧に埋められていてよかった。特に残り5章にパタパタと畳まれていく物語は気持ちいい。

  • シケ

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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