邪教の子

著者 :
  • 文藝春秋
3.25
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本棚登録 : 1060
感想 : 119
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163914169

感想・レビュー・書評

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  • このまま筆者が主人公で団地に住んでいく話になるのかなぁと思いながら読む。
    だが違っていて2部となっていて前半は教団本となる。
    私の感想を読んで下さっているとは思わなかったのでネタバレを気にせず書いていた。
    これからもネタバレを書くので見えないようにします。
    この団地全体が信者が多く住んでいて一般の人と共存して信者ではない人も入信はしていないが受け入れている。
    後半からテレビディレクターが取材という形で教団の生活に密着するが元信者の意味不明の証言や脱退後の精神錯乱、何かがおかしいと思いながらもその引っかかりが分からず取材を進めていく。
    本人自体もその教団に母親が入信し祖父母に最低限の生活を送って幼少期を過ごしていた。
    子どもらも教団で生活しているのに何故祖父母に預けられたのか??様々な疑問が読んでいて浮かんでくるが邪教に惑わされて私もこんなものかと常識が優先していた。が、本当は教祖が産んだ子で死産になった母親に預けて一般の生活に送り込まされていた。その時点からディレクターは仕組まれて内部に入ることが可能だった。

    教祖は教団を大きくしたはいいが平和と平凡に嫌気がさしたのか凡人として暮らし、幹部はそんな教団の維持ができず利用し、毒ガスで信者を殺してもらおうと全て演技でディレクターを内部に誘い込む事に成功したがディレクターの方が一枚上手でカラクリに気づき毒ガスではなく催涙ガスで真相を知る事になる。
    歌野晶午氏が好きな私にとって好きな作家の1人となる予感。

  • これまでも視点や認識の違いで愉快なミスディレクションを連発してくれた澤村伊智さん。

    今回も前半が本のページ数よりもだいぶ早く終わりそうだと感じた時、くるか?!くるか?!とワクワクしてしまった。

    面白かったが、終盤の失速感は否めず、少し残念だった。

  • 最後が…思ってたのとちがかった…
    ただ終盤にかけてのハラハラ感はよかったような。

  • 面白いし好きなテーマなんだけどこの人の小説毎回最後が先細りというか駆け足で閉幕って感じなのが残念

  • 正義の反対は悪ではなく、もう一つの正義。
    真実は見るものの目によって違う。

    澤村ファンとしては、途中で展開が読めてしまい、ラストに向かって多少の物足りなさは感じるが、それでもやはり、前半で感じた違和感が解消される辺りの持っていき方は流石…

    何度もページを戻らざるを得ない状況に、してやられたと思いながらも、それがまた心地よかったりするのがGOOD

    何にせよ、澤村作品は映像化しづらいものが多いので、活字の醍醐味を味わえるのが嬉しい❗️

  • ほうほう、そう来るかという意外性がとてもよかったです。ちょっとした違和感を感じながら文章通りに受け取って読み進めていくといい具合にひっくり返してくれます。

  • 前半で挫けそうになった‥
    澤村さんはホラーに振り切った作品の方が好きだなぁ

  •  本編は大きく二つに分かれている。
     とある少女が新興宗教団体にとらわれている少女を助け出す前編。
     しかし、教育者らしからぬ振る舞いをする「先生」や、やけに少女の家族と親しげな「会長」などに違和感を感じながら読み進めると、主人公である少女も別の宗教団体に属しているとわかる。つまり、新興宗教から抜け出した少女は別の新興宗教団体に入っただけだったのだ。
     後編では前編の少女がリーダーとなった新興宗教団体にライターが潜入する。
     どちらの話も、前編の話はあくまで少女の主観であるというのがミスリーディングのポイントとなっている。少女から見たら新興宗教内での生活が「普通」なので、常識的にはおかしいこともまるで当然のように書いてある。
     
     

  • 同じ感想を書いてる人がいますが、ラストに向かっての失速感が……
    あと、まったく個人的なことだけど「にゃはは」がどうも無理でした…内容とは無関係なんですけどね。

  • 途中までは面白かったです。前半から後半までの繋ぎが、そういう展開か!という驚きがあり、この先どうなるんだろうとワクワクしながら読みました。
    その分後半はちょっと失速してしまった感があるかなあ。結末には不満はないのですが、書き急いでしまった印象を受けました。
    登場人物を一人一人もう少し丁寧に描写してほしかった気がします。

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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