菊池寛が落語になる日

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 74
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163914855

作品紹介・あらすじ

文藝春秋100周年記念作品。
浅田次郎、絶賛!「落語の天才が、菊池寛の小説を現代によみがえらせてくれた」

圧倒的な人間観察眼と、超斬新なシチュエーション!
春風亭小朝のライフワーク「菊池寛落語」が、新たに小説に書き下ろされました。
落語小説全9作の他、菊池寛の原作短編、浅田次郎との特別対談などを収録した豪華な一冊。

「入れ札」「予感」(菊池寛「妻は皆知れり」)「うばすて山」「お見舞い」(菊池寛「病人と健康者」)「時の氏神」「好色成道」「龍」(菊池寛「竜」)「ある理由」(菊池寛「葬式に行かぬ訳」)「マスク」

感想・レビュー・書評

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  • 二月に買って、五か月経ちまして今日ようやく読み終えました。半年経って熟したのかもっと早く読めば良かったと少し後悔しています。

    菊池寛さんの短編小説を春風亭小朝さんが落語に。どう料理するのか、創作もいつかしてみたいと思っていたので何か参考になればと思って読みましたが、名シェフの料理のように、別モノに進化。
    やはり、劇なんですな、会話の中に心情を植え込む、それでいて物語が進んでいく、もちろん笑いありながら、人間の性を洗い出す。

    小朝さん、やはり、凄いです。機会を見つけて、早いうちに生落語見とかなければ・・。

    演じてみたいなぁと思ったのは、「入れ札」「時の氏神」「好色成道」「龍」ですが、もちろん標準語というか江戸落語に仕上げられてるので、上方風に置き換えた方が良いのか。まぁ、やくざがでてくる「入れ札」とか、武士言葉がでてくる「龍」などは、そのままでも良いような、難しいとこですな。

    でも、演じると覚悟ができたら、小朝さんに一筆了解のお手紙差し上げんとあきまへんと・・思っております。

  • かなりよかった。菊池寛が「ある、ある!」話の名人だとは知らなかった。小朝さんの落語も聴いてみたくなったし、菊池寛の短編小説をもっと読んでみたくなった。

  •  いつもの図書館の新着本リストの中で見つけた本です。
     落語は好きで結構聞いています。好みは、桂米朝師匠や古今亭志ん朝師匠といった超オーソドックスなタイプの噺家さんですが、そういった面々のなかでも春風亭小朝師匠はかなり上位に食い込みます。
     この著作は、その小朝さんが、菊池寛の小説を「落語小説」に仕立て直したものが採録されているとのことで殊更興味を惹きました。もちろん、小朝さんの創作パートでは、彼一流のウィットに富んだ語り口がそこここに散りばめられています。
     なかなか面白い趣向の本でした。

  • 小説が読める、落語を体験出来る、浅田次郎さんとの対談あり、お得で3倍楽しめました。菊池寛の短編はこんなに面白かったのだ、と今更ながらに思いました。これを落語にするという小朝さんもすごいです。「マスク」「お見舞い」など、どれも心理描写に引き込まれました。

  • 【文藝春秋百周年記念作品】春風亭小朝の「菊池寛落語」九作が、書き下ろし「落語小説」になった。菊池寛の原作小説と浅田次郎との対談などを収録した豪華版!

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