- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163914992
作品紹介・あらすじ
がんで逝った33歳の母。
僕たち親子が悲しみのなかから見いだした希望とは――。
広末涼子さん、滝藤賢一さんの共演で映画化され、
大きな感動を呼んだ『はなちゃんのみそ汁』から10年。
はなと僕の〈こころの往復書簡〉。
大切な人を亡くした後、残された家族はどう生きるか。
〈今でも、ふとしたことで涙が止まらなくなることがある。
しかし、かつての悲しみとは明らかに違う。
つらくて苦しいだけだった悲しみが、
「すばらしい悲しみ」に感じられるようになった。
グリーフは抱えたままでいい。無理に乗り越えるべき感情ではなかった〉 (本文より)
感想・レビュー・書評
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文書と写真が両方共付いていてとても分かりやすい本でした。
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安武信吾さんが、2008年7月に空に旅立った千恵さんの遺品整理に取りかかったのは13年後。それまでどうやって心の整理をしながら過ごしてきたのかが、書かれていた。
千恵さんが繋げてくれていた人達、信吾さんの友達、多くの人たちが寄り添い助けてくれたこと、そして信吾さんもはなちゃんも頑張って生きて、今があること。信吾さんは自分のダメなところも包み隠さず語っていて好感がもてた。そして、はなちゃんの両親に対する思いを読むと、多くの人の優しさで育てられたからこそだなと思った。
グリーフを抱えたまま生きる人に、そっと寄り添い、生きる力を取り戻すきっかけになることを願いつつ書かれた本。
「グリーフは抱えたままでいい。無理に乗り越えるべき感情ではなかった。」という言葉が今の私の心に染み渡った。
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いい本でした。
さっと読んで図書館に返すつもりが、さっと読めるような軽い話ではなく、しっかり向き合って読むために貸出延長しました。
「はなちゃんのみそ汁」のその後。 -
はなちゃんのその後、気になって読みました。もう大学生になって、成人したんですね。「早いなぁ」と簡単なことばになってしまうけど、当人はたくさんの思いと苦労があったことと思います。
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ガンを患い、若くして亡くなった母親。小さい子に可哀想と、時に批判されながらも、母親は五歳の娘に生きるためのみそ汁の作り方を教えた。
妻亡き後、自暴自棄になりお酒に逃げる父親を救ったのは娘のはなだった。
父子家庭となり、過酷な仕事と子育ての両立を助けてくれた近所の人たち、仲間の存在
メディア出演で有名人になったことで娘がいじめにあったり、思春期のうまくいかない父子関係があったり、トラブルも多いが、母親が伝えた命をかけたメッセージで父と娘は繋がっている。
有名人のイメージもあったが、この本を通して普通のお父さんと娘の悩みや葛藤がリアルに伝わった