- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163916187
感想・レビュー・書評
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最近の言葉の表現だと“毒親”に育てられ“ほどよい母親”のモデルがなかった女の子2人の話
言葉で表現できない結びつきって女子特有のあるあるだとは思うが、現実離れしすぎてて終盤はなんとなく心が離れてしまった…
それでも心打たれるフレーズは多くあったし、登場人物も魅力的だった
終盤の展開が本当に辛い。光の対極にある闇に向かおうとしているの?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
心が揺さぶられる小説。
ラストシーンは、全力で、行け、ゆず!間に合え!と応援したくなる。
コントロールできない出来事に人生は左右されもするけれど、選べること、決められることはある。
心優しき人々が幸せで暮らせますように。
きっとゆずは、よき教師になれる。かのんも幸せになあれ。 -
古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私とは何もかも違った。着る物も食べる物も住む世界も…
生き方の違う二人が少女から大人になってからも運命のように出会いあう。これはとても深い型にはまらない恋愛小説だと思った。 -
二人の間にある二人にしか分からないなんとも言えない関係性を存分に味わうことができて、とても楽しかった。
二人にしかわからない関係性というのは、偶然の出会いが何度も起こり、お互いがお互いを強く必要としていて惹かれあっている、だけどずっと一緒にいられないこと。
二人の視点が交互に描かれることで、互いが会えない日々も心の奥底で記憶に残っていて、会うことで記憶が色鮮やかに浮かび上がる様子や互いが互いをどうしようもなく必要としている様子様子が伝わってくる。そして、小学校、高校生の頃は周囲の環境もあってよくわからなかったお互いへの感情が大人になって出会うことで昇華されてる。
タイトルの意味がすごく切ない。二人とも一緒に過ごす時間は短いけど、互いが互いを光だと思ってる様子が伝わってくる。 -
冒頭部は、とても良かったのですが、物語が進むに従ってね…。
主人公が自分の母親に薬を盛る行には、テンションが一気に爆下がり。
アレはやってはいけない手です -
もう本屋大賞は決まってしまったけれど、毎年ノミネート作全部読むチャレンジをしていて、この本が8冊目。ここ最近こんな雰囲気の本がノミネートされる率が高いと感じる。多くの人が読む事で生きづらさを抱えている人がもっと楽に生きられる世界になればいいと思う。とはいえいざ自分の周りに置き換えた時にどう振る舞えばいいのか全く分からない。
第三章 光のところ は結珠ちゃんと果遠ちゃん2人の夫がとても印象的で起こる全ての出来事に胸がいっぱいになりました。とてもとてもいい本でした。
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これからは光のとこにいてほしい。「捨てるのはいつも弱い方」とは限らない。
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はじめましての、一穂ミチさん。
文字がすっと入ってくる感覚があり、引き込まれて一気読みしてしまった。
物語には陰と陽が常にあるように感じた。
タイトルや表紙を見てもその様に感じたのは、私だけだろうか?
何でも言い合える友達っていいな!
と思える内容です。
内容が気になる方は是非読んでみてください、
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「そこの、光のとこにいてね」
作中にタイトルが登場した瞬間、身震いした。なんて無邪気で、あたたかいのに残酷な約束。
第一章 羽のところ
第二章 雨のところ
第三章 光のところ
手元になくとも章題を思い出せるほど、各場面が印象的で、とてもとても美しかった。
時間を置いて、何度も交わるふたりの道。何度枝分かれしても繋ぎ止めていたいのは、あの子を愛しているから。あの子じゃないとだめだと、他でもない自分が知っているから。
かなり序盤から泣けてしまって、たぶん第二章がいちばん好きだった。少女時代って、特別なの。
「私たちは全然違って、だからお互いが必要だった」
「私たちは互いが互いのお守りだった」
あなたじゃなくて良かった。だって、もし私があなただったら、あなたのことを好きになれない。
こんな愛の形があったって良いし、どんな愛も美しいもの。心に棲まわせたい暖かさを持つ1冊でした。 -
普通に生きていたら交わらない2人が
色々なイレギュラーを経て出会って
これが運命じゃないならなんなんだ
果遠の強くてまっすぐなところも
結珠の歪んでるけど聡明なところも
どっちも眩しくて憧れた
仕事になやみ人生になやみ
でも必死でもがいてどうやって生きていくか
なやむ私たちこそ読むべき作品じゃないかなと思う