センスの哲学

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163918273

感想・レビュー・書評

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  • 普段の日常生活において、見聞きする「センス」という曖昧なワードに引っかかり、購入した本。

    「センス」や「地頭」という用語が、人を振り分ける文脈で使われる排他的なワードである、というのはまさしく自身の体感に基づいてる。

    文章全体として、哲学的な話しが多いので、所々よく分からないところがあった。

    要するに、鑑賞する作品の意味ではなく、0→1に移りゆく際の多くの次元の波のうねり(=リズム)を見出すことが、センスとのこと。

    であれば、この本自体を読了することで、センスを向上させる・磨くなどの意味を求めるのではなく、文体や扱う例などの見えにくい点を見出して揺らぎを楽しむことこそがセンスなのだろう。

  • センスのパーツを教えてもらい、センス良くに対する姿勢を学ぶ。センスとは、というとこの本から学んだ事を、自ら取り組むこと。これが「センスが良くなる」ことと思い取り組む。

  • サブリミナルドゥルーズ

  • 難解な純文学や映画、現代美術に触れたとき
    意味を求めすぎないとはどういうことか
    そこにリズムを感じるにはどうすればよいのか

    哲学者による世界の見つめ方。
    著者のこれまでの本より遥かにわかりやすく書かれてあるが、後半の実践はやや難しい
    でもおもしろかった!

  • いやー良い本を読んだ。
    映画や音楽、美術を題材に、なるほど、そうだったのか、そういう見方もあるのかという発見が多々あった本。書かれている文章も難しくないし、誰でも来いよ!と言ってくれている様な気配もする。
    もっと早く読みたかった。いや〜この本きっかけで美術に興味湧く人増えるでしょ。
    千葉雅也さんのNote購読してみようかな。

  • 自分が作品を観て感じたことを言語化するのは美学の観点で有意義だという主張には共感した。作品から見出される美についての説明が続いたが、それが個人から湧き出るセンスとどう結びつくのか、判然としなかった。

  • 納得。私が、2つの方向性が違うものを摂取しようとしてきたのは、無意識なのか意識的なのか。高校時代に読んでしまったら、いろいろネタバレ。最近、文化資本についての言及を目にすることが増えたなあと。

  • 自分に固有の偶然性

    何かをやるときには、実力がまだ足りないという足りなさに着目するのではなく、「とりあえずの手持ちの技術と、自分から湧いてくる偶然性で何ができるか?」と考える。規範に従って、より高いレベルのものをと努力することも大事ですが、(中略)いつかの時点で、「これで行くんだ」と決める、というか諦めるしかない。



    デモーニッシユな反復

    人は、より自由になろうとする一方で、何らかのモデルや枠組みに頼っている。その間にジレンマがあり、切実さがある。人間の魅力というのもそうかもしれません。バランスがとれた良い人というだけでは魅力に欠ける、というのはよく言われる話で、どこか欠陥や破綻がある人にこそ惹きつけられてしまうことがある。その破綻というのは、その人固有のものというより、「ある種のテンプレのその人なりの表現」だったりする。固有の人生がなぜか典型的な破綻に取り憑かれてしまう…(後略)



    今日も今日とて「仮固定」

  • 未所蔵

    先生おすすめ本('24.4 ビブリオバトル教員大会)

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著者プロフィール

1978年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。
著書に『意味がない無意味』(河出書房新社、2018)、『思弁的実在論と現代について 千葉雅也対談集』(青土社、2018)他

「2019年 『談 no.115』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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