ローズ奨学生: アメリカの超エリートたち (文春新書 150)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601509

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  • 2001年刊行。
    著者は伊藤忠マネージメントコンサルティング㈱チーフアナリスト。

     英人セシル・ローズが創設したオックスフォード大学への外国人留学生向けの奨学金。これを利用して留学した米国人は多岐に亘るが、本書は、その中での米国政治家を取り上げることで、米国政治におけるエリート忌避意識や、奨学生らの米国政治・外交への影響を、人物評伝という方法で提示する。

     本書で叙述されるのは、主にベトナム戦争期(ケネディ、ジョンソン政権)と、自身も奨学金を利用したビル・クリントン本人及びクリントン政権で活躍した者達である。
     という意味で対象は限定的である。

     実際、ローズ奨学金を利用した留学生の多くは政治家の職にはついていない。殊に米国以外の利用者はそのようである。
     しかも、本書は引用が多く、独自分析は多くない。
     それ故、本書はあくまでも情報の端緒に過ぎず、本書に叙述されない点、つまり政治家以外の卒業生の活動を検討した方が、ローズ奨学金設定の社会的意味・実利を感得できそうな印象はある。

     もっとも、ローズ奨学生が米国において政治家の門をたたくことは少なくはない。したがって、本書が米国政治風土の一面を切り取った書だという点は否定し難いところ。

  • セシル・ローズが創設したローズ奨学金をもらったアメリカ人の話。

    セシル・ローズはアフリカでダイヤモンド発掘などで大富豪になる。そして、遺言で奨学金を作る。
    それは英語圏の国々から毎年数名の枠が設けられている、各国の文武両道な優秀な若者がイギリスのオックスフォード大学へ留学できるものだ。

    アメリカでは、この奨学生に選ばれると政界のポストは約束されないが、政界の重要ポストに就くための面接の機会は与えられるという意味合いが強いらしい。

    そこで、アメリカのローズ奨学金を受けた人達を紹介している本。

    感想としては、ローズ奨学金関係なく優秀な人は優秀で社会でも多く活躍できると思う。

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著者プロフィール

神戸大学法学部を卒業後、伊藤忠商事に入社。1991年にハーバード・ビジネス・スクールにて経営学修士号(MBA)を取得後、ニューヨーク店経営企画課長、大蔵省財政金融研究所主任研究官、経団連21世紀政策研究所主任研究員、伊藤忠商事会長秘書、調査情報部長、伊藤忠経済研究所長等を歴任。その後、伊藤忠インターナショナルSVP兼ワシントン事務所長を務める。

「2024年 『TOEIC®L&Rテスト Part5 至高の1500問』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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