新・民族の世界地図 (文春新書 530)

制作 : 21世紀研究会 
  • 文藝春秋
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  • / ISBN・EAN: 9784166605309

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  • 4-16-660530-5
    C0295¥800E


    新・民族の世界地図
    文春新書530.

    2006/10/20. 第1刷発行
    2010/09/25. 第5刷発行

    著者:21世紀研究会
    発行所:株式会社文藝春秋

    カバー袖より
    9.11以降、世界の枠組みは変わってしまったのか?民族問題は「正義と悪」の二元論では割り切れない。
    民族地図から読み解けば、複雑な事件も全く新しい答えが見えてくる!
    ----------------------
    目次
    はじめに
    1 民族と言語
    【地図】世界の言語
    ・言語が違えば野蛮人?インド・ヨーロッパ語族とアーリア神話
    ・公用語と国語 少数派言語への制作と言語の復興
    ・マン島語の復活と「先住民」意識「言語の孤島」バスク語を話す人々
    ・ハンガリー語はアジア系 東ティモールの複雑な言語状況 民族文字の系譜

    2 民族と宗教
    【地図】世界の宗教
    ・民族宗教、世界宗教 国教のある国、ない国 シンクレティズムとは
    ・定義の出来ないヒンドゥー教 ヒンドゥー・ナショナリズムと民族紛争
    ・東南アジアの上座部仏教「獅子」対「虎」、スリランカの宗教抗争

    3 民族の移動
    【地図】主な紛争地からの難民移動
    ・ケルトの文化遺産 海洋民族の広がり ロマ(ジプシー)1000年の漂泊
    ・世界に広がる新華僑 労働力としての近代移民-奴隷、苦力(クーリー)、日系人
    ・難民はどこへいく

    4 先住民族・少数民族
    【地図】世界の主な先住民族の分布
    ・国際先住民年とマヤ民族 日本の先住民族アイヌ 中国の少数民族
    ・世界一有名な先住民、アメリカ・インディアン
    ・極寒に生きるエスキモーとイヌイット、カラーリット
    ・シドニー・オリンピックで注目されたアボリジニ
    ・観光産業とフェア・トレード

    5 民族対立・紛争
    ・朝鮮民族の歴史的背景 朝鮮民族か漢民族か 南北朝鮮問題
    ・韓国人の対北朝鮮のイメージ 韓国人の対日本人のイメージ
    ・在日韓国・朝鮮人のアイデンティティ ユーゴスラビア完全解体
    ・山岳民族チェチェンの抵抗 注目される北アイルランド和平
    ・キプロス内、ギリシア対トルコ 植民地政策がもたらした対立、ツチとフツ
    ・ソマリアの氏族紛争とイスラーム原理主義の台頭
    ・イスラーム原理主義国スーダン
    ・ダルフール スーダンが抱えるもう一つの民族紛争。

    6 中東・アラブとユダヤ
    ・アラブとムスリム イスラームのスンナ派とシーア派
    ・シーア派の国、イラン 敵対したイランとイラク
    ・敵対するイランと米国 エルサレム、三大集経の聖地
    ・ヘブライ、イスラエル、そしてユダヤ 反ユダヤ主義
    ・ユダヤ人はどんな迫害を受けてきたか 苦境に培われた財力と英知
    ・欧米の列強に翻弄された建国と紛争
    ・イスラエルと退治する宗教紛争国家レバノン 国なき最大の民クルド

    7 エネルギー争奪戦
    【地図】原油の主な移動ルート
    ロシア、CIS諸国からの主な原油・天然ガスのパイプライン
      人と石油 原油価格高等  産油国の紛争の火種 産油国の領土問題
     有国のエネルギー問題
    ・中国のエネルギー事情 新グレート・ゲーム エネルギー大国ロシアの脅威
    参考文献
    ----------------
    316:国家と個人・宗教・民族
    --------------

  • イスラム教にとっての豚肉やヒンドゥー教徒にとっての牛肉、ユダヤ教徒にとってのタコ・イカ・エビ・カニの類を含めた「鱗のない魚」は、それぞれ宗教的ないわれをもって禁忌とされているが、アフリカの人々にも、死をも超越する強い禁忌があったということだ。

  • 1冊で通説がわかる本だが、信憑性が低いことを踏まえて読むこと。

  • 非常に面白い。民族という集団が形成されてきた経緯(=歴史)からその結果生じている問題(=紛争)まで、要領よくまとめてあり理解しやすい。新聞の国際面を見る際に非常に役に立つ。
    加えて「トナカイ」という名詞がアイヌ語由来であるという事実や、イヌイットという名がエスキモーよりも差別的に受け取られる場合がある、など雑学的話題も満載である。

  • 今の部署の業務が国外に関する業務なので、世界の紛争問題について、事実関係だけでも網羅的にわかるものはないかなぁ、と思って手に取った新書。紛争は宗教と民族の概念が絡んでくるため、原因やら背景やら解釈については、信頼できる書き手を選ばないといけないのですが、そういう人は網羅的な概説書を中々書いてくれないんですよね。

    この本は、事実をトピックとして取得するにはいいと思いますが、ちょっと深い部分では色々と危ない部分があるようです。
    個人的には、後半に出てきているユーゴスラビア紛争の問題についての記述が気になりました。民族浄化(ethnic cleansing)という用語の取り扱い方ですが、使われた背景や文脈が特殊で、当事者たちの意図が反映されている言葉なので、注釈なしでさも最初から決まりきっている普通名詞のように使われていて、不安を覚えました。

    そしてどの民族紛争を見ても大体英国(の分断統治)が絡んでくるので、「またイギリスか」と思わずにはいられない内容です。

    クルドの問題と英国自治領の問題を見たかったのですがどちらもこの本ではきちんとは触れられていませんでした。ほかにもっといい本の心当たりがある方は教えてください。

    と、内容やに色々注文を付けたくなる本ですが、「網羅的にわかる」という意味では良い本だと思います。細かい内容にミスや危ない部分はありそうですが、世界地図です。

  • 『201204 民族強化月間』

    世界の民族問題を概観できる良書。

  • 手頃にまとまっており民族という観点から世界を俯瞰するには良いかもしれない。
    が、やはりどうしても一つ一つのトピックに対する記述量は制限されるし、詳述もできないであろうから、仕方ないとはいえ物足りない。だが、それ自体はむしろ良いことかもしれない。物足りなさを感じる時点で次があるということだから。
    中東に関しては比較的記述が多いように感じるが、やはり見えてこない。
    世界に対して知らなければならないことはあまりに多い。

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00121804

  • 新 なしに比べて、エネルギー問題等を入れて、章構成を再構成している。読みやすいが、両方読めた方がよいと思う。

  • [ 内容 ]
    9・11以後、世界の枠組は変わってしまったのか?
    民族問題は「正義と悪」の二元論では割り切れない。
    民族地図から読み解けば、複雑な事件も全く新しい答えが見えてくる。

    [ 目次 ]
    第1章 民族と言語
    第2章 民族と宗教
    第3章 民族の移動
    第4章 先住民族・少数民族
    第5章 民族対立・紛争
    第6章 中東・アラブとユダヤ
    第7章 エネルギー争奪戦

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