日中食品汚染 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166609628

作品紹介・あらすじ

食料の6割を輸入に頼る日本。そのうち14%が中国産という現実。もはや日本の食卓は、中国産食品なしでは成り立たない。PM2.5の降り注ぐ大地で基準値オーバーの農薬にまみれて育った野菜、抗生物質を投与された豚肉、規制をすり抜けて流通する遺伝子組み換え食品。最近では、鉱山から流れ出た重金属が農地や農業用水を汚染しているという報告、ガンや先天性異常と食品汚染の関係性も指摘されています。問題は、これらの汚染食品が、姿形がわからないほどに粉砕され、エキスやスープの素となって、原産国不明の加工食品として輸入されること。厳格といわれる日本の規制も、穴だらけ。中国の農業・農村研究に40年携わってきた著者が、「中国産」と表示のある食品を避けるだけでは安心できない、日本産にも汚染が浸透している実態に迫る問題作。第一章 見えない食品の恐怖第二章 中国の食品汚染地図第三章 食品汚染のヒトへの影響第四章 なぜ汚染連鎖が絶ちきれないのか第五章 重金属汚染という新たな難題第六章 日本の食品は安全といえるか

感想・レビュー・書評

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  • 中国の優良企業が使用期限切れの鶏肉を使ったチキンナゲットを日本に大量輸出していたとして、連日、新聞、テレビで大きく取り上げられている。
    「日中食品汚染」タイトルを見ただけで内容が想像できる。生唾ゴクリでページを捲った。聞きしに勝る中国食品の汚染の実態がこれでもかといわんばかりに列挙。地上汚染、地下汚染、既にありとあらゆるところが汚染されている。生産者自身が、こんなもの食えないと言い放つ代物を平気で輸出している。それでも冷凍食品をはじめとして多くの製品が中国頼みになっている日本の食品業界。エキスやスープになってしまえば原材料も産地も不明。もはや防御のすべはない。恐るべき中国食品は何の規制もなく日々上陸している。

  • S498.54-ブン-962 300364403

  • 安くて便利でも危険かも知れない食品はやはり怖い。
    カドミウム汚染で人間が食べないから、と家畜の飼料にした話を読んで愕然としました。最終的には人間が食べると思うのですが…それでいいの?
    生産者が自分たちでは食べない、と言う話は中国に時々仕事で行く人から聞いたことはありましたが事実なのですね。
    そんな食品が加工されてエキスやパウダーになって輸入され、知らないうちに口に入る可能性がある、と言うのは怖い。原材料を見ても『チキンエキス』とか書かれているだけで消費者には原産地が分からないのですから。

    手間を惜しまずちゃんと作ることがやはり大切なのだと思いました。

  • エキスやスープになってるわけだ…食についてもっと真剣に考えるべきだと…驚愕。

  • 食品に限らず便利を殊更に追求することを止めなければこの手の問題は解決しない。ただSkypeのダウングレードは出来ても人間のダウングレードは実質的に無理な話。日に日に複雑化するのは食品だけではない。あらゆる複雑さに対応しようと思えば必然と効率化は必須になる。結局悪循環。

  • 【背筋も凍る現実を直視せよ】危険な農薬、正体不明の加工品、杜撰な管理体制。日中同時に進む食品汚染の実態と業界のからくりに現地事情に精通した研究者が迫る。

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著者プロフィール

愛知大学名誉教授・愛知大学国際中国学研究センター フェロー

「2020年 『中国土地私有化論の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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