- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167174194
作品紹介・あらすじ
悪性の脳腫瘍で死を宣告された男の意識が、突然200年後にタイムスリップする。そこは黄魔という死亡率87%のウイルスが猛威を振るう、外に出ることは死を意味する世界。人類は「塔」の中で完全な階級社会を形成して暮らしていた。その絶望的な世界に希望を見出すため、男は闘いを決意する!長編SFファンタジー。
感想・レビュー・書評
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15年ぶりに引っ張り出して読む。やっぱりおもしろい。石田衣良とか村山由佳、もう読まなくなった青春ものにハマってた高校時代と今では趣味嗜好も全く違うけど、今読んでもワクワクするし、今だからこそ、じんわりと響いてくるものがいくつもあった。
脳腫瘍を患った主人公の、意識だけが200年の時を超えるタイムスリップもの。黄魔と呼ばれる変異型のインフルエンザが蔓延する未来の世界、荒廃した地にそびえる「青の塔」で、高さと自由をめぐる戦いに巻き込まれてゆく。9.11後、塔が倒れる強烈な姿にインスピレーションを受けて書かれたという物語は、差別や暴力がうずまく混沌とした世界で、仲間を信じるとか、諦めない思いとか、大切な誰かへの愛とか、言葉にすると安っぽくなってしまうけど、人間が人間らしく生きるために必要なものたちを、希望をもってえがかれているように感じる。周司さんが年下女子にモテすぎなのが若干ん?とはなるけど、それさえ受け入れられればとてもアツイ小説だと僕はおもう。僕はずっとこれが何らかの形で映像化されないかなと思ってるんだけど。
2222年までに、スペイン風邪以上に(しかもインフルエンザとはちがう)厄介なウイルスが世界を席巻するなんて思いも寄らなかったなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりに石田衣良さんの本読んだ。他の人も書いてたけど、石田衣良さんにしては珍しいSF…?未来的な話。面白くてどんどん読んじゃったけど、最後のところが微妙だった。結局奥さんの心の動きがわからないままだったし、最後はあっけなさ過ぎた。未来からも通信できるってのも…
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2013.05.02読了。
今年18冊目。
初の石田衣良作品。
何で今まで読んでなかったんだってくらい面白かった。
こういうちょっとSF?ファンタジー?な感じの久しぶりに読んだけどやっぱり好き。
人間の想像力の無限さにわくわくする笑
現在住んでいるホワイトタワーと200年後の未来の青の塔を行き来する主人公。
未来ではインフルエンザをいじって生物兵器化した黄魔により地上に人がほぼ住めない状態に...
決して明るい未来ではないし、問題だらけで読んでて辛くなることばかりなんだけど、AIのココとか、現在と未来にリンクする人たち、とその人間関係、黄魔から世界を救うには...いろいろ面白かった。
最後の暗記の部分の本の話が好き。
あんなふうにむかーし読んだ本を覚えているかはわからないけど、私にとっても本の存在は大事だし、なるべく大切に覚えていたいものだなと。
この本を勧めてもらったことに感謝です。 -
コロナに似たウイルス系のSF。
設定も面白く、一気に読み進められた。 -
今現在流行してる
コロナが「黄魔」に
思え、思いながら
読み終えました…
青の塔の設定は
中々面白かった。
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塔の設定が面白かった。
主人公の心情に重きを置いていたからか、社会の奥行きや作り込みをあまり体感できなくてちょっと残念。 -
悪性の脳腫瘍で死が迫っている男が、突然200年後に飛ばされる。そこにはウイルスが蔓延してて、タワーの中でないと生きられない。絶望的な格差社会の中で立ち上がり、戦いに挑む。SFファンタジー感が満載でした。コロナ禍の今、どの時代でもウイルス