- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167437022
作品紹介・あらすじ
今日の日本を築き上げたSONYの井深大氏とHONDAの本田宗一郎氏。二人が確め合った企業人の覚悟、そして男の誠実と友愛。ここには日本人の生きるヒントがある。(秋山ちえ子)
感想・レビュー・書評
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ソニーの井深大とホンダの本田宗一郎のなかの良さの分かる関係と頑固さ、仕事へのこだわりがよく分かる本であった。半導体をエンジンに使う、目的目標が大切、マスキー法、働く喜び、モノつくりへのこだわり、過去にとらわれない、仕事が好きな人、技術力を上げるには競争せよ、等彼の人となり、仕事に対する考え方がよく分かった。
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ふと手にした青空文庫。
電子版という意味ではなくて文字通りの「青空文庫」。ご近所の方が時折歩道に設置される「FREE」の文字を掲げた箱の中に文春文庫版の本書を見つけたのがその出会い。その少し黄ばんだ最終頁をめくると「1995年3月 第1刷」となっており、まえがきには1991年8月5日に本田宗一郎さんが84歳の生涯を終えられたことが91年12月の日付をもって記されていた。そんな時間軸の中で自分の手の中に落ちてくることになった本書を読み終え、紙媒体だからこそおこりうるこうした出会いというものをできるだけ長く楽しみたいものだとふと感じる。
あらためて記録をたどってみて思うのが、アイルトン・セナがホンダと組んだのが87年、そこからのホンダの躍進をフジの深夜放送枠を通して知ることになる当時高校生だった我々の世代というのは、ご存命のころの本田宗一郎さんを覚えている世代としては最後年世代になるのかもしれないなという感覚。彼の逝去を悼むセナの様子は記憶の底にこびりついており、本書を通して味わう井深大氏の寂しさというものについては、はなはだ素人っぽいレベルではありながらも、すこうしだけでも共感させてもらうことができたような気がする。
ページをめくる間だけでもお二人の親交のはしっこをおすそ分けしてもらえたことがなによりものしあわせ。ほんとうにありがとうございましたとこうべを垂れたい。 -
ソニーを育てあげた井深大さんが、本田宗一郎について書いたもの。参考になる言葉が多いというだけでなく、お二人の大切な関係が、とてもよく表れている文章で、よい読書になった。
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「マーケティングには意味が無い。ニーズは自分たちが作るんだ。」
という考え方が、去年読んだジョブズの本に書いてあったことと同じで感動した。
成功者はみな似たようなことを考えているのだろうか。
いまはモノがあふれていて、これ以上何を作れというのだろうと感じることもある。
日本もそろそろものづくりを諦めて、金融とかITとかに力を入れていった方がいいのではないかと思うこともある。
でも、本田宗一郎の「モノを作らないことには儲からない」という考えも理解できる。実際、ジョブズはモノを作った。
つまり、日本はまだまだ頑張れるはずだと思ったのだー。 -
手軽に読めそうな薄さだったので、図書館で借りて読んだ本。本田さんについての本を読むたび、父が彼のファンである理由が分かってくる気がする。
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常識にとらわれずに、直感を信じてものをつくる。
失敗をおそれず試してみる。
本田氏の豪快な人柄が伝わってきた。
何にせよ、自分の頭で考えて、一本芯が通っていればよいのかな、と思う。
ものをつくることなしに、株や不動産で儲けることを(本田氏だけでなく井深氏も)嫌っていたというエピソードがあり、たとえばホリエモンのような人々の登場を見たら彼らは何と言うのだろうと思った。
とんでもないと毛嫌いするか。あるいは意外に喝采して迎えるのだろうか。 -
ソニー創業者 井深 大が友人である、ホンダ創業者 本田 宗一郎について語る。
本田宗一郎の生活も、もちろん見えるが、井深大の生活も見えるのが面白い。
仕事について
遊びについて
組織について
どれもよく聞くようなことが多かったが、ふたりが言っていると重みが違って感じる。
特に商品の考え方については、素晴らしいと思う。
改めて、
良いモノがあればニーズは自然発生する。
本業以外での利益を見るようになったら、終わりだ。
ということには、強く共感した。
ふたりとも終戦から、事業を本格化させているが、その話も面白かった。
諦めない。
人を大事にする。
全力を出す。
目標を明らかにして、組織を引っ張る。 -
本田宗一郎氏と井深大氏