- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167528072
作品紹介・あらすじ
平安京の暗闇に蠢く魑魅魍魎に、若き陰陽師・安倍晴明と朋友の源博雅が敢然と立ち向かう大好評シリーズ第四弾。今回は、晴明が好敵手でもある蘆屋道満と、帝の招きにより宮中で方術比べをすることになった一件を描く「晴明、道満と覆物の中身を占うこと」や、これまた道満が絡む「泰山府君祭」他五篇。
感想・レビュー・書評
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どうしても読まずにいられないシリーズ。
晴明と博雅に今宵も会いに行く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
安定の面白さ♪
芦屋道満のキャラが好きなので、道満が絡んでくるお話が多いと嬉しくなります。
「晴明、道満と覆物の中身を占うこと」は結末が子気味良くてかなりのお気に入りです。
あとは「青鬼の背に乗りたる男の譚」がちょっと怖いけど好きかなぁ。 -
平安京の暗闇に蠢く魑魅魍魎に、若き陰陽師・安倍晴明と朋友の源博雅が敢然と立ち向かう大好評シリーズ第四弾。今回は、晴明が好敵手でもある蘆屋道満と、帝の招きにより宮中で方術比べをすることになった一件を描く「晴明、道満と覆物の中身を占うこと」や、これまた道満が絡む「泰山府君祭」他五篇。
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シリーズ第3弾。
今回は、村上天皇の御意により、晴明と道満が宮中で方術比べをおこなった出来事があつかわれ、名を晴明が取り、実を道満が取るという取引があったというオチがつけられています。
人の世から離れようとして離れられずにいる道満のキャラクターが、かなり明確になってきたように感じます。一方晴明のほうはそれほど単純ではなく、物語を通してさらに掘り下げられていく余地があるようにも感じられるので、その点でもつづきを読むのをたのしみにしています。 -
「あやかしのお話でありながら、人間関係やれないとも密接に関わってきます。人の感情と呪術は木っても切り離せないものだと実感できる作品です。呪術がお好きな方はぜひ!」(未来屋書店 本屋従業員によるおススメ本の紹介 2023 の紹介より)
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月の和歌を判じる話が好きだった。愛する人を残して旅立つとわかって、遺産をただ渡すだけでなくて、気の利いた和歌にのせて渡すなんてことを、かつてはできたんだなぁと感動。今の世でそれをしたとしても、残された人に詩歌の教養がなければ、その周りのひとたちに風雅を解する気持ちがなければ、達成されない。なんて貧しい精神世界。
人柱の話も恐ろしくて好きだった。柱になるってことは、そのひとたちにとってすごく負担なはずで、単純に考えてみれば、こんな橋流れてしまえ、と柱の役割を投げ捨てたっていいはずなのに、博雅の言った通り、実直なひとたちだったのだな、と思った。自分たちの力が及ばず遂に橋が流れるとわかって、律儀に次の柱になる男女を川に落とそうとするなんて。
有名な射覆の話も入っていて、史実が好きなひとも楽しめたと思う。少なくともわたしはたのしかった。 -
平安陰陽師伝奇ファンタジー第四巻。短編七編を収録。しょっぱなからなかなかえぐい話。いやぁ陰陽師シリーズらしいといえばらしいのだが。最初と最後を蘆屋道満との対決で括られた今巻は、死者が呼びかけてくる話が多かった印象。最後の覆物の中身当て対決の飄々とした感じはまさに晴明と道満という感じ。これまで直接対決もなかったので二人の対照的で通じるところのある姿の対比が面白い。
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シリーズ4冊め
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始めと終りが蘆屋道満です。
簠簋抄にある宮中での方術比べがベースになっている『晴明、道満と覆物の中身を占うこと』が伝説の裏側まで書かれていて面白かったです。
名と実をそれぞれで取る相談が先にされていたとは…さすが一筋縄ではいかないお二方。
そんな晴明と道満の裏取引を知らずに一人焦る博雅が良い人過ぎてほっこりしました。
『手をひく人』のご夫婦の律儀さもすごかったです。
自分が選ばれたことへの恨みは無いのだろうか。