プーさんの鼻 (文春文庫 た 31-8)

著者 :
  • 文藝春秋
3.74
  • (13)
  • (18)
  • (24)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 186
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (161ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167548087

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 20代『サラダ記念日』の鮮烈なデビューから『チョコレート革命』を経て、『プーさんの鼻』。俵万智さんの歌は今、円熟期。子どもがお腹にいる時から歌い始められ、誕生後は日々の成長を、溢れるばかりの愛情と感嘆を込めて歌い上げて行く。「ろうそくの炎初めて見せやれば『ほう』と原始の声をあげたり」

  • プンプンの合間の箸休め的な一冊。

    ”アボガドの固さをそっと確かめるように抱きしめられるキッチン”

    サラダ記念日といい、チョコレート革命といい、
    この女性の食べ物の歌はなんというか、愛おしい。ずるい。笑



    ”まっすぐに怒るあなたに背中から毛布をかけるように愛した”

    良いなぁ、こういうの。



    ”言葉ではなくて事実を重ねゆくずるさを君と分かちあう春”

    やばいなぁ、こういうの。



    でも、この歌集のキモは、シングルマザーになってからの様々な歌。

    ”どこまでも歩けそうなる皮の靴いるけどいないパパから届く”

    ずるくて、でも愛おしくって、やばい良いなぁ。

  • その瞬間をとらえる短歌。
    うんうん。。わかる。わかる。
    ちょっとこれは駄作の気もする。

    あとがきの文体も好きだ。

  • 妊娠・出産・子育てなど、生活の何気ない感動一つ一つを、こんなにも鮮やかに切り取ってくださいました!
    さすが、俵万智さん☆

    母になった私達の気持ちを、驚くほどリアルに表現されてるのは、きっと短歌ならではかと。
    ドキッと気付かされたり、共感できて癒されたり…
    「ちょっと子育てに疲れちゃってるなぁ…」という方には特に、オススメしたい一冊です♪

    短歌どっさり!な代わりに、歌だけなので、かなりの想像力と解釈力が求められるかも?
    ちょっと大変〜という方は、『たんぽぽの日々』の方が、エッセイでもあるので、読みやすくてオススメです(^O^)

  •  以前はハードカバーで読んで、今回は文庫で購入。
    子供を生んで育ててる女性には共感を持てる短歌がたくさん。
    「バンザイの姿勢で眠り入る吾子よ そうだバンザイ 生まれてバンザイ」
    バンザイっと一緒に思ったら、楽しめる。

    育児日記をずっとつけているけれど、クドクドと書いた文章より、俵万智の短歌1つの方がその場面や、一瞬を鮮やかによみがえらせる。
    さすが!
    上記の歌でなんとか育児のつらい時期を乗り越えた。

  • 「サラダ記念日」の俵さんの短歌集
    母親になった俵さんの短歌は、目線がやさしくなっています。

  • 「あなた」という言葉のもつ愛情が、恋人からわが子へと変遷を遂げた、俵万智のメルクマール的作品。愛らしいです。

  • あとがきに「子どもの歌が圧倒的に多い。ちょっとどうかと思うほどたくさん作ってしまった。」と書いてあるだけに、ホントそのとおり
    妊娠、出産、育児のありふれた光景を31文字にしていて、世のお母さん達は「うんうん」ってうなずくんだろうけど、子ナシの私は・・・

  • 溢れる詩の才能に圧倒されました。

  • 可愛らしい短歌いっぱい。
    ほこほこ。

    言葉はゆっくり丁寧に選ぼうって思います。

全23件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1987年の第1歌集《サラダ記念日》はベストセラー。歌集に《かぜのてのひら》《チョコレート革命》《プーさんの鼻》《オレがマリオ》《未来のサイズ》《アボカドの種》、評伝《牧水の恋》、エッセイ《青の国、うたの国》など。2022年、短歌の裾野を広げた功績から朝日賞を受賞。読売歌壇選者のほか、宮崎で毎年開催される高校生の「牧水・短歌甲子園」審査員もつとめる。

「2023年 『旅の人、島の人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

俵万智の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×