紳士の言い逃れ (文春文庫 つ 11-19)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 114
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167588199

作品紹介・あらすじ

転んではいません。自発的に横になったのです紳士は決してその身をドロで汚さない。「ハメられた男」「経験者の立場から」「わたしはただの錦鯉です」など怒濤の言い逃れ六〇篇。

感想・レビュー・書評

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  • 一年に一度は読みたくなる土屋先生のエッセイ。この巻では東日本大震災が起こった頃のものが収録されている。さすがに今回は真面目か!と思っていると、そこはチャッカリ土屋エッセンスが入っていたりする。とは言うものの、退官された土屋先生。他の先生方や生徒たちとの絡みがなくなり、少しパワーダウンしているような気がした。

  • この方のエッセイは好きで殆ど全部読んでいます。言葉の使い回しがツボなんだけどさすがにずっと読み続けてると慣れてきちゃったかな。でも土屋節は相変わらず健在です。

  • 読書録「紳士の言い逃れ」3

    著者 土屋賢二
    出版 文藝春秋

    p133より引用
    “先日、新聞や週刊誌で面白いと賞賛されて
    いたミステリを読んだ。だが、好みが合わない
    のか、面白いと思えず、半分読んだところで
    読むのをやめてしまった。”

    目次より抜粋引用
    “空白の時間
     年を取ってからの思考法
     もう一人の自分
     とんでもない世界観
     洗練された悪口”

     哲学者である著者による、著者の日常にあふ
    れるごくありふれた出来事を考察したエッセイ
    集。
     偶然に出来る空き時間の過ごし方についてか
    ら日食についてまで、知的で皮肉に記されてい
    ます。

     上記の引用は、評価は役に立つかと題された
    項での一節。
    人の意識は共通性を求め、個性は体に宿ると
    は、養老氏の本で書かれていたように思いま
    す。何か物事に対する評価がいつでも一定で無
    いところを見ると、人は頭ではなく体全体で
    いろんなことに判断を下しているのかもしれな
    いなと、思えてきます。
    ひょっとすると、客観的な評価というものは、
    機械にしか出来ないのかもしれませんね。
     今巻は著者自筆のイラストが少ないので、
    寂しくもあります。見なくて清々すると言う人
    もいるでしょうが。

    ーーーーー

  • 【転んではいません。自発的に横になったのです】紳士は決してその身をドロで汚さない。「ハメられた男」「経験者の立場から」「わたしはただの錦鯉です」など怒濤の言い逃れ六〇篇。

  • いつものツチヤ節。どうしても中盤から読むのに疲れてくるのはなぜだろう。

  • まぁ、なんとも・・・(笑)。
    あんなに書いて、奥さん怒らないんですかね?

  • よくある矛盾をパラドキシカルに言い得て妙。小心者で生きにくいけど、考え方次第で幸せになれる、と思える。

  • 哲学者とは思えないくだけたエッセイあり、哲学者だからなのかどうかわからないけど深いエッセイありの笑える1冊です。
    国語の神様、金田一先生が解説を書いていらして、これがまた本文に負けず劣らずおもしろいです。

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著者プロフィール

1944年岡山県玉野市生まれ。玉野市立宇野幼稚園、宇野小学校、宇野中学校と、とんとん拍子に宇野地区きっての名門校を進み、中学2年生のとき岡山市立丸の内中学校に転校。岡山操山高校を経て、官僚を目指して東京大学文科一類に入学。2年後、方針転換して文学部哲学科に進学して大学院博士課程中退。東大助手を務めた後、お茶の水女子大学に着任。35年にわたって哲学を教え、現在、お茶の水女子大学名誉教授。 哲学のかたわら、五十歳のときユーモアエッセイ集『われ笑う、ゆえにわれあり』(文春文庫)を出版したのを皮切りに、『妻と罰』『ツチヤの貧格』(文春文庫)、『ツチヤ学部長の弁明』(講談社文庫)など多数のユーモアエッセイ集と、『ツチヤ教授の哲学講義』『ツチヤ教授の哲学入門――なぜ人間は八本足か』(文春文庫)など少数の哲学書を発表、いずれも好評のうちに絶賛在庫中。他に『幸・不幸の分かれ道――考え違いとユーモア』(東京書籍)、『われ悩む、ゆえにわれあり―― ツチヤ教授の人生相談』(PHP)などを矢継ぎ早に発表し、在庫に花を添えている。週刊文春とPHPに連載中。

「2013年 『哲学者にならない方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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