柔らかな頬 上 (文春文庫 き 19-6)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167602062

感想・レビュー・書評

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  • 直木賞受賞作という事で買った一冊。

    不倫と子供失踪の話

    失踪した子供を探す話が中心の小説だと思ってたが、子供を探す母親の話の様に感じた。

    子供を探す母親の心理が詳しく描かれていると思うけど、ちょっとでも子を捨て不倫相手を選ぼうとした心理がよくわからないような、気持ちは理解できる様な…

    初めはあまり興味が湧かなかった話だったが、だんだん話に引き込まれて下巻がどうゆう展開になるか気になる小説でした。

  • 不倫相手の別荘地で、女性の愛娘が行方不明となる。全てを捨てて娘を探し続ける内に、元刑事が捜索に加わって探し続けるが、彼の余命はいくばくも無いが、献身的に探し続ける。

  • 他の方と同じように、下巻の方に書きます

  • 子供をなくした母親と余命宣告をされた男、どちらも経験がないのに心情が恐ろしく伝わってくる。

  • 感想は下巻にて。

  • 感想は下でまとめて書きます

  • かつて故郷を捨て、今は取引先の男性と不倫の関係を続けている女性を襲った娘の失踪事件を軸に、人間の持つ業を描いた作品。
    正直、真っ当な倫理観や理想論を持って読むと、まったく登場人物たちを好きになれないのだけれど、時にマンガ的でもある彼女らの振る舞い・心情は、どこか自分の心の片隅に潜む欠片のようにも思えて、憎めない。序盤に描かれる石山とのひりつくような生、そして後半の内海との冷え入るような死。途中回り道に思えるようなところもカスミの心の振れを描くのに必要だったように思う。
    その長い旅路の果てにカスミが下した結論は理解もできるし、共感というか自分もその気持ちを共有できる境地になっていたのだけれど、でもやっぱり、ラストはきっちりと答えを描いてもらいたかった気もする。そこは読者の解釈次第ともいえるのだろうが。

  • 人物のいろいろな面を描かれていて、ストーリーの奥行きの厚さを感じます。
    桐野夏生さん好きの贔屓目でしょうか。
    下巻が楽しみです。

  • 故郷を捨て上京し、結婚して子供を産んで不倫して
    そして、子供が一人いなくなった。

    不倫相手の別荘で、家族がいるにも関わらず…なのが
    なかなかすごい性格だな、と。
    初っ端から行動力があるな、とは思いましたが
    そこの行動力はどうなのでしょう。

    行方不明になった上の子のため、下の子の生活は
    あるようなないような…。
    母親からしたら、な状態ですが、子供からしたら
    自分はいらない子だろうか、と思うには十分ですし
    父親の行動も頷けるものがあります。

    自分で選んだ道ですが、これからどうするのか
    子供はいるのか、気になります。

  • 重かった。。
    この母親に対して同情はしても共感はほとんどできない。
    が、同じ女の子の母親として、娘を失った気持ちは痛いくらい理解できた。
    悲しい物語。しばらく引きずった。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

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