F1チーム破綻の真実 鈴木亜久里の挫折 (文春文庫 あ 51-1)

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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167753115

感想・レビュー・書評

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  • 89
    日本のモータースポーツの夢を乗せてスーパーアグリF1チームが挑んだ弱肉強食のF1の世界
    夢は現実となり輝かしい結果と、素晴らしい記憶をファンに与えてくれたチームと、鈴木亜久里の苦難の道を書き記した一作

  • ホンダとトヨタ、日本の二大自動車メーカーのF1を撤退を比較したかった。筆者の違いで筆致は違うけど、ホンダのやり方は考えてしまうな。日本のレースが文化たりえるには後何年かかるのだろうか?

  • 亜久里さんの破天荒なF1挑戦記はなんていうか、この人だから出来るというか。こういう無茶やる人がいないと世の中面白くないよね。そして(たまたまだけど)瞬間的にホンダワークスより速く走ったりしてたのはあっぱれという他はない。

  • スーパーアグリF1撤退の真相を知る本
    とにかく資金不足に悩まされたチームでした。
    大きなスポンサーも付かず、ただオーナーとスタッフの情熱だけで運営された素晴らしいチームでしたが、F1の商業主義に翻弄されて撤退を余儀なくされてしまいました。
    その経緯を辿ったのが、この本です。
    表紙のアグリ代表の歓喜の写真とは裏腹に、読んでみるととても辛い内容でした。F1もプライベートチームに冷たい時期があったのだなと思います。
    今は、プライベートチームでも楽に参戦できて幸せです。

  • 2008年シーズン半ばにF1から撤退したスーパーアグリについての本。
    常時資金が無かったことを確認。
    あと、うさんくさい奴が寄ってきまくっててびっくり。
    そんな次元が低いところにいたのか。

  • 文春文庫の10月新刊広告を見てすかさず購入(笑)。2006年にプライベートチームとしてF1参戦し、わずか2年で資金難のために撤退せざるをえなくなった、「スーパーアグリF1チーム」を追ったノンフィクションです。

    鈴木亜久里さんの「F1チームのオーナーになる」という自分自身の夢と、「日本人ドライバーが羽ばたくためのシートを作る」という目的でこのプロジェクトはスタートします。もちろん、それは簡単なことではなく、ビジネスの側面を抜きには語れない。F1エントリーのための多額の供託金の調達法、技術のサポートを受けるメーカーとの関係など、ビジネスとしてのF1がどのようなものであるかがきちんと取材されており、興味深く読めました。また、難しい状況の中でレースを成立させようとするドライバーやクルーの頑張りも熱く描かれており、現場は『プロジェクトX』な感じで熱血です(笑)。第1ドライバーの佐藤琢磨さんが非常にクールな大人の考えを持っており、彼の存在が大きかったのがよく分かります。第2ドライバーのライセンス剥奪や、立場の近いチームのコース内外のプレッシャーなど、F1のウラも見えて怖い(笑)。

    こういうルポは判官びいきになりがちなのですが、擁護するべきところを擁護したのちに、鈴木さんサイドのビジネスセンスと読みの甘さを指摘しているというのもフェアで好感が持てました。うさんくさい「出資者」に振り回される様子、一時融資を申し出たソフトバンクのしたたかさ、技術協力したホンダの冷静な読みなど、さまざまな側面をコンパクトに理解できて面白く読めました。鈴木さん、外人のリップサービスをうのみにしちゃだめだよ(苦笑)。

    ボリュームはそれほど大きくない本ですが、1つのプロジェクトが生まれてから破綻するまでを追ったスポーツノンフィクションとして、中身の濃い1冊だったのでこの☆の数です。

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