モノ書きピアニストはお尻が痛い (文春文庫 あ 52-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167753146

感想・レビュー・書評

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  • 大阪音大の教授でもあるピアニストの青柳いづみ子さんの著書です。
    モーツァルトの曲は子供の頃が1番上手に弾けて、その後は下手になっていく。子供はまだ妖精だから小鳥が歌う様にモーツァルトを弾けるのだ。大人になって“曲について”とか“テクニックについて”とか、あれこれ考えだすようになると、途端にモーツァルトの曲は難曲と化す。
    スケールもエチュードも散々練習して、モーツァルトの交響曲やオペラも勉強して、練習して練習して苦しんだ末にようやくモーツァルトは再び弾けるようになるのだ。
    でも、この努力なくして本物のモーツァルトは弾ける様にならない、なぜならこれが彼自身が歩んだ人生だったから。

    というようなことが書いてあり、大変同感しました。

  • 音楽関係の専門誌などに載ったエッセイを集めたもの。新聞や一般誌に載るモノと違って堅いかも。知らない曲や作曲家の話はちんぷんかんぷんですがそれでも面白く読みました。フランス人が壮大なモノと同時に小さくて繊細なモノに惹かれるというところで「はた!」と膝を打ったのは「優雅なハリネズミ」のどこがフランス人受けしたのかその秘密の一端が明かされたと思ったからです。

  • のだめつながりで、ドビュッシー好きのピアニストさんの著作を購入してみました。
    ピアニストから見たモーツアルトやドビュッシーやサティについての記述が大変興味深かったです。

  • 双子座ピアニストは二重人格の改題。彼女の包み隠さず書く姿勢は立派。プロのピアニストが何を普段しているのか興味深い。

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著者プロフィール

ピアニスト・文筆家。安川加壽子、ピエール・バルビゼの両氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院卒。東京藝術大学大学院博士課程修了。学術博士。武満徹、矢代秋雄、八村義夫作品を集めたリサイタル『残酷なやさしさ』により平成元年度文化庁芸術祭賞。演奏と文筆を兼ねる存在として注目を集め、安川加壽子の評伝『翼のはえた指』で吉田秀和賞、『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイストクラブ賞、『六本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞、CD『ロマンティック・ドビュッシー』でミュージックペンクラブ音楽賞。2020年、浜離宮朝日ホールにて演奏生活40周年記念公演を開催。テレビ朝日『題名のない音楽会』、NHK Eテレ『らららクラシック』、『ラ・フォル・ジュルネ音楽祭』『東京・春・音楽祭』等にも出演。日本演奏連盟理事、日本ショパン協会理事、養父市芸術監督。大阪音楽大学名誉教授、神戸女学院大学講師。

「2023年 『安川加壽子の発表会アルバム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青柳いづみこの作品

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