心にナイフをしのばせて (文春文庫 お 28-3)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167753672

感想・レビュー・書評

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  • たまたま雑誌で千原ジュニアが感銘を受けたというそれは、わたしらが生まれる前に起こった、同級生殺人事件のルポルタージュ。実話です。さかきばらせいとの事件が起こる、何十年も前に、そんな事件があったこと、これまで知ることもなく、そういう意味ですこし衝撃でした。

  • やりきれない。被害少年は殺害されたのち、首を切断された。胃の中には、好物だったイチゴ。その日、彼の母親が弁当にいれて持たせたものだ。
    遺族の無念は、究極的には法がどうこうという問題ではないのかも知れない。しかし、被害者は人生を奪われ、遺族が地獄の苦しみを味わう一方で、加害少年がその若さゆえ「更生への期待」によって法的に守られ、皮肉にも弁護士にまで登りつめたことは、やるせなく、釈然としない。

  • 事件後の、被害者家族の絶望的な生活が痛いほどにわかる作品

  • 本当に多くの方に読んでもらいたい本。
    本当の更正とはなんだろう?

  • とても重い本です。
    少年法の改正が絶対に必要だと思います。
    友人を惨殺して、その家族を苦しめた加害者が
    なんら反省することもなく罪の意識さえないままに弁護士になれる。
    絶対に間違っている。

  • 読むだけじゃあ伝わらないものだってたくさんあるんだろうな、と思いながら読了。
    読む前に危惧したような、被害者をネタにして加害者を酷評するような本でなくてよかった。被害者の救済とは何かを改めて考えさせられました。それは多分、加害者に自分の罪を思い知らせて被害者に心から謝罪させるところから始まるものなんでしょうね。
    弱い親に潰されそうだった娘さんの悲鳴が堪えました。

  • 酒鬼薔薇事件や、この事件の犯人、少年Aの心理について、興味があるし、なぜこんなひどい事をするんだという憤りはあるが、それらは私たちには理解出来ないものなのだろうか。何かの病気だから理解できないと、片付けられるのだろうか...。

  • この本のお話は、あちこちで引用されています~。

  • 2010.09.30読了。
    凄惨な事件の被害者家族のその後を追ったノンフィクション。
    この家族はこんな事件がなかったら、どんな一生を送ったのだろう。。。

  • 被害者や被害者家族は救われないんだなぁ・・・って怖くなった。

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著者プロフィール

奥野 修司(おくの しゅうじ)
大阪府出身。立命館大学経済学部卒業。
1978年より移民史研究者で評論家の藤崎康夫に師事して南米で日系移民調査を行う。
帰国後、フリージャーナリストとして女性誌などに執筆。
1998年「28年前の『酒鬼薔薇』は今」(文藝春秋1997年12月号)で、第4回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞受賞。
2006年『ナツコ 沖縄密貿易の女王』で、第27回講談社ノンフィクション賞・第37回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
同年発行の『心にナイフをしのばせて』は高校生首切り殺人事件を取り上げ、8万部を超えるベストセラーとなった。
「ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年」は25年、「ナツコ 沖縄密貿易の女王」は12年と、長期間取材を行った作品が多い。
2011年3月11日の東北太平洋沖地震の取材過程で、被災児童のメンタルケアの必要性を感じ取り、支援金を募って、児童達の学期休みに
沖縄のホームステイへ招くティーダキッズプロジェクトを推進している。
2014年度より大宅壮一ノンフィクション賞選考委員(雑誌部門)。

「2023年 『102歳の医師が教えてくれた満足な生と死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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