明智左馬助の恋 下 (文春文庫 か 39-7)

著者 :
  • 文藝春秋
3.58
  • (14)
  • (45)
  • (51)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 335
感想 : 36
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167754075

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • どこまでが史実かは、わからないが、秀吉の謀略もあったのではというのは納得できる。

  • 本能寺の変をテーマとして3部作の3作目。枝葉の部分矛盾というか理解できない部分もあったが、まあいいか。3部昨全体を通じた信長の設定(愛情に恵まれなかった幼児体験が残虐非道な精神異常者を作りだした)は、信長の行動と照らしてとてもしっくりする。

  • 光秀の次女・綸を室に迎えて、光秀の養子となり「明智左馬助」を名乗る三宅弥平次が主人公という設定(実在かいとこかは?)。主君・光秀にも妻にも一途を貫き通した人生が清々しい。

    本能寺の変は、魔王・信長を倒すため、朝廷側・近衛前久が仕掛けた陰謀という視点は説得力もある。
    本能寺の変の前の連歌会で有名な光秀の句「ときはいま あめがしたしる さつきかな」は、「土岐」氏の光秀、「天が下」は「天下」で謀反を決意したとされているが、謀反を大勢に事前に知らせるのはおかしいなと思っていたが、その解釈は一蹴している。

  • 上巻で期待したほどじゃない、かな。うーん恋?

  • 秀吉、信長が良くできすぎ。

  • 明智光秀を取り巻く様子、本能寺の変に至る様子を明智光秀の重心・明智左馬助の視点で描かれていく。斬新な視点で本能寺の変前後の明智光秀の気持ちの迷い、信長の死を描いていく。また、前職がコンサルタントということもあってか、論理的に書かれている。

  • 2010/11/7 Amazonより届く。
    2013/8/28〜8/31

    本能寺の変に対する非常に説得力のある解釈。実際のところはどうだったのかは、永遠の闇の中。恐るべきは、公家というところか。現在の官僚も同じだな。

  • 3部作完結編。明智光秀ではなく、その部下の明智左馬助が主人公としてかかれており、左馬助の視点から光秀をみることでより光秀や左馬助の不幸は避けることができないものだったのだと感じた。
    前2作を読み返してみたいと思う。

  • 信長の三部作第三弾が読み終わった。日本最大といっていいくらいの謎を3方向から読み終わり、実に充実感があった。
    特に今回の明智左馬之助の恋はすごく興味深かった。明智光秀を有能な部下というより、出世を重んじる武将とし、今まで私が持っていたエリート武将の意識を全く別の観点から描き、謀反を朝廷の策略に信長との単なる行き違いとしてしまっている点が非常におもしろい。もし、上司と部下の行き違いが歴史の謎の原因だったとしたら、いつの時代も変わらないなということになり、いかにも光秀には冷酷な生涯ということになる。
    明智左馬之助下巻は、その謎に迫る加藤廣の仮説と勝負が決まってからの左馬之助のカッコよさが目立った。特に、最後のところでの堀秀正とのやりとりは爽快。最後のところは、題である左馬之助の恋が実る場面で悔しくも自害となってしまう。ストーリーに引き込まれる内容だった。
    もし、可能であれば、阿弥陀寺の調査を実施して、信長に関わる謎に迫って欲しい。

  • 本能寺の変へつながる一連のストーリーもさることながら、表題の明智左馬助の恋についても切なく一気に読んでしまいました。

    歴史を題材としているので、ある程度の流れは推察できてしまいますが、それでももしかしてとワクワク感をもったまま読めました。

    歴史のミステリーという意味でも面白かったです。

全36件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

加藤廣の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×