- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167904555
作品紹介・あらすじ
あんこ、あさごはんから、メンラー、渡辺のジュースの素まで和・洋・中華から野菜・果物・魚介・スイーツまで、食にまつわる言葉を集大成。あまり役には立たないが知って楽しい食語エッセイ集。
感想・レビュー・書評
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祝文庫化!
【産経抄】2017年6月18日 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20170618-3HNELT4XYJPN5DSOMOZDFJXGQQ/
お食辞解 - 書籍情報 清流出版株式会社
http://www.seiryupub.co.jp/books/2012/10/post-78.html
文春文庫『お食辞解』金田一秀穂 | 文庫 - 文藝春秋BOOKS
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167904555詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
食にまつわる国語辞典のようなエッセイ集。
例えば【釣り】
”オヤジのはまる趣味。食料を確保することは、哺乳類レベルの普遍的な歓びである。家庭菜園を始めたりするのと同様であり、好きになる理由として、生物史的な裏打ちがある。”
真面目なような、とぼけたような、時折ちょっとブラックな一面もあったりと、金田一先生はなかなかに愉快なお人柄である。
そしてとても食いしん坊さんとみえる。
【夜なべ】
”夜食べる鍋のことから、徹夜仕事を意味するのかと思っていたら、夜が延びることから、夜延べになったのだという。なんだかつまらない。夜中に食べる鍋は、何やらおいしそうに思えたのに。”
粒餡派の金田一先生は、漉し餡の存在理由がわからないと言い、粒餡が売り切れた時の補欠品か?などと漉し餡派に喧嘩を売るようなことを言っているし、ねばねば食材を美味しいというのは日本人だけであるという仮定を基に日々研究に余念がなく、とんかつの妖精に翻弄されたりもする。
日本語研究者という肩書からは想像できない、堅苦しさのない面白いエッセイはずーっと読み続けたくなるほどの中毒性がある。
さて、巻末には金田一先生のお姉さん(フリーライター)と、お兄さん(文学博士)との座談会が収録されています。
両親や祖父母のことを名前で呼び捨てが金田一家の家風なのか、わかりやすく編集したのかはわかりませんが、ちょっと違和感。
どのページを開いても、外れなしの愉快な本でした。 -
芥川とか夏目とかいう名字の人はきっと生まれつき文章が上手だ。金田一なんて名字の家に日本語や辞書が嫌いな人はいないに違いない。そんな思い込みを裏付けてくれる「金田一家三兄弟座談会」が面白い。
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もう少し軽く構えても良いのに…そうすると東海林さだおの二番煎じにあるかぁ、難しいねえ、食い物エッセイ~朝ご飯から渡辺のジュースの素まで~ほぼ同世代だけど、生まれ3年という僅かな差が経験を分けているかも。金田一は国語をファミリービジネスにしているようだけど、秀穂を末っ子とする三兄弟の対談によると、祖父と父は方向性が違うようで、秀穂も大学卒業後はパチプロだったとか。京助はアイヌ語の研究者、春彦はイントネーションの研究家、長女はフリーライターで、長男はロシア語を教えてきた慶応の名誉教授、末っ子は日本語学者。ブランドであり、探偵小説や漫画でも有名だから、テレビに出て食っていけるんだね
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読みやすくて良かった。
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日本語研究者の金田一先生が、あいうえお順に食べ物と食べ物に関連する言葉を解説したエッセイ集。
軽く読めて楽しいのですが、なるほどーと勉強になるところもありました。
個人的には言霊信仰の話が興味深かったです。猪肉はぼたん、馬の肉はさくら、鶏肉はかしわ、牛はウシだけど牛肉はギュウと読む。日本独自と思いきや、英語でもカウとビーフ、ピッグとポーク、シープとマトン。生きてるときは英語、食肉になるとフランス語になる不思議。
殺生を目の前から避けるためなのか、人間の心のはたらきは国を問わず同じなのかなと思いました。 -
言語学者の食事にまつわるエッセイ。
流石、丁寧なのに読みやすい。
でも、お腹も空くので困りもの。 -
購入。真澄さんがお兄さんなのね。
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