買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて (文春文庫 や 62-1)
- 文藝春秋 (2016年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167905828
作品紹介・あらすじ
欲しいものがいっぱい! 女子垂涎のお買い物本週刊文春の人気連載「お伊勢丹より愛をこめて」が書き下ろしを追加して一冊に! 山内さんが選ぶ「長く愛せるもの」が満載です。
感想・レビュー・書評
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伊勢丹が途中から出なくなったぞ、と思ったら引っ越されて銀座の方が近くなったから、と書かれていた。
女性なら大好きな話題満載で、飽きずに読み進められた。
挿絵も素敵だし。
私はなかなか買えない物ばかりだけど・・・ -
今月の新刊案内を読んで即購入。山内マリコさんの作品は読みたいと思いつつ読みそびれていたので、初・山内作品となった。
ショッピング好きの山内さんが、ファッションで有名な伊勢丹百貨店その他もろもろでお買い上げになったアイテムを披露しつつ身の周りを考察するエッセイ。おのれの買い物に対する姿勢をカミングアウトし、アイテムの素敵さをほめたたえ、反省すべき点があれば反省して次回への糧とするという、お買いもの好きにとっては身に覚えのありすぎるローテーションが繰り広げられ、いちいちうなずいてしまう記述が盛りだくさんである。
読んでいて、谷村志穂・飛田和緒コンビの『お買い物日記』を思い出した。いたずらに高いものが欲しいわけではなく、自分に合ったプライス、ときにはちょっと背伸びして、自分が素敵な気分にひたれるアイテムが欲しいという感じ。アパレルに限らず、手帳などの文房具、、アイテムのリユースなどトピックの幅は広いし、やはり小説家さんらしく、本を買うときのときめきを、キャッチーなフレーズを織り込んだ筆致で楽しめたりもする。そしてラストのアイテムは…そうそう、あれはやっぱり、お洒落好きならこれで締めるよね!と嬉しくなってしまった。
川原瑞丸さんのチャーミングなイラストに、各章のタイトルおよび付記に使われたフォントのお洒落っぷりなど、お洒落本には欠かせない、ブックデザイン自体の素敵さがあふれている。それでいてこのリーズナブルなプライスとはどういうことだ!もうちょっと払いますよ、わたくしは。 -
伊勢丹、あんま出てこんやん!ってつっこみながら読む。同世代だからか、そうそうあんときそれ流行ってた!って大共感。大学進学で上京したとき、私も買いました、テレビデオ!今はTSUTAYAすら閉店ラッシュで、時代の移り変わりが物悲しい。ファッションブランドもそれね!っていうのばかりだった。今のリーズナブルで韓国風なオシャレじゃなくて、お金なくても背伸びした感じの服を買ったこと、リアルに思い浮かべる。
自分が選んだもので、自分自身が形作られている。(買い物を)おろそかにしてはいけない。御意。 -
執筆時のマリコさんとほぼ同じ年齢、相手が面識のない素敵な作家さんでももうそれこそ愛を込めてマリコと呼びかけたくなってしまう。お買い物のきらめきが頭の中を駆けていった。
30代となり若さに勢いがなくなってきた自分は読み始めから電車で笑い出してしまいそうだった。うそ、笑っちゃった。でも笑い出してしまったところで人のいない夜の電車ではきいているのは吊り広告だけ。誰も訝しまないし問題ないのでオッケー。いやほんとうにそうなのよ。似合わないものは似合わない。
無駄に可愛いパジャマもただただ無駄に可愛いの。そこがいいの可愛いしかないところ!洗濯に気を遣っちゃったりなんかしてなーんで寝巻きにおしゃれ着洗剤なのよとかツッコんじゃったりして。でも着る。そして手洗い。
花と本に次ぐ、買うと気分のいいものとかマッサージだとかあれば漱石も無印で買ってんだろうとか、随所に光るマリコさんの素敵なセンス。
自分で働いて得たお金で、好きなものを買える喜びも頷きすぎて大変。もー大好きよマリコ。 -
ちょうどこのエッセイを書いた頃の山内さんと同じ年頃に差し掛かったわたしには、この本は雑誌のようであり、友達とおしゃべりするような感覚も覚える不思議な本でした。
長く使えるものを買いたい←わかる
消耗品こそお金をかけたい←わかる
アートを買う←わかる
ビキニを着ずに死ねるか←わかる
お買い物は楽しいが、ただ消費するのではなく、古くなったものを買い取りではなく支援にまわしたりも共感できました。 -
これを読みながら、ほしい物リストを作り始めてしまった。こんなにお気に入りのものやこだわったものに囲まれる生活って本当に素敵。時々失敗もあるのがご愛嬌。わたしも持つものにこだわり、ときめくものに囲まれて暮らしたいな。
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山内マリコさんのお買い物エッセイ。
「フランス人は10着しか服を持たない」など、無駄なものは買うのをやめましょう、自分に必要なものを見極めよう!など自己啓発本的な本はたくさんあるけど、
わかってる!でも買っちゃうよね!買い物失敗した!っていう本はあんまりないような気がする(笑)ので、わかるわかると思いながらさらさら読めました。
一つのエピソードに一つかわいい絵があるのがすごく良い。
一つ一つのお買い物に面白いエピソードがあり、
わたしもお買い物するときにもっといろんなことを考えてて、良いものを選べそう!な気がしてくる。
山内さん曰く「消費は作り手への応援」になる!そうなのでこれも応援になっていますように!
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どちらかと言えばファッション寄りの内容。名著の紹介や、このアイテムと言えばこのブランド、と言った紹介(ショップ店員さんと会話した上でのおすすめなど)もあるので、これまでファッションに無頓着だった人間には新鮮な一冊。ただ文春に掲載されていたエッセイ集と言う割にはネットで調べたら即分かるような疑問も書かれていて時折脱力。買うだけではなくて捨て方・寄付の仕方も書かれていた点は良い。
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若い頃には身に着けても違和感なかったものが、この年になるとちょっと違うな…が増える。
最近も10代から使っていたリュックを買い換えたばかり。まだ使えるしもったいないかな、とも思ったけど新旧並べてみると一目瞭然。買い替えてよかった!と思った。年代に合わせて、持ち物をアップデートさせるって大事。
そんな風に感じていたときにXにこの本の紹介が流れてきて、タイムリー!と思ってKindle版購入。
素敵なお店がたくさん紹介されていて、調べながら読んでいて楽しかった。
「買い物はお金を介して好きなものに一票を投じているようなもの」