モダン (文春文庫 は 40-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167910464

感想・レビュー・書評

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  • 原田マハのMoMAシリーズ。

    9.11の時、実家の居間では母がドラマを見ていたはずだった。いきなり飛行機がビルに突っ込んだ映像にかわったので、なんで映画にいきなりチャンネルを変えたんだろ、と現実に起きたことだと認識するまで、時間がかかった。

    3.11の時、あの大津波や原発の事故で、この世の終わりかと思った。実際は終わったのかもしれないけれど、今は日常を取り戻している。

    この世界的な出来事は多くの人の人生を劇的に変化させ、世界の思想をも大きく変えた。

    全くもって世の中にはしらないことが多すぎる!!

  • 原田マハさんの小説は大好きで読むのは17作目、短編集はたまたま連続で3冊目。短編集はあまり思入れが出来ないのですが、この「モダン」は凄い。
    5編ともニューヨーク近代美術館「MoMA」に関わる人々にスポットライトがあたる。「楽園のカンヴァス」や「暗幕のゲルニカ」で登場する人物が「モダン」でも登場し、歴史的事実やエピソードも共有しているので、いっそう高揚感が高まる。
    登場する絵画をSNSで検索しながら読んでいくと是非美術館で本物を観たいという欲求に駆られるのはいつも通り。
    最後の「あえてよかった」 の登場人物のMoMAの研修員森川麻実のモデルは、経歴から原田マハさんではないかと想像しながら読んで楽しみました。

  • 展示室の奥、「STAFF ONLY」の向こう側。観客は立ち入れないバックヤードでは人が働いてて、企画とともに数多のドラマが生まれる。

  • ニューヨークで最初に訪れる美術館はMoMAなのか、そうなのか。アルフレッドが初代館長で実在するのが物語を膨らませているし、亡霊の様に現れた場面に子供の頃からの再会して一緒にチョコレートを食べた甘い思い出の場面と とてもよく出来てるって事、地元の福島県立美術館が最初に書かれるのは嬉しいって事。キュレーターだった説得力が作品に映されていて本物でした。絵画のサスペンスも好きだし、短編集も今回続けて3冊通しました。ホントありがとう

  • 『楽園のカンヴァス』を読んだので次は『モダン』と思い読みました。
    MoMAとニューヨークを舞台にしたモダンアートの世界で生きアートを愛し、日々アートを感じながら生きる人の5つの物語。
    マハさんの小説を読んで感じるのは、自分が行ったこともない小説の舞台に今いるような高揚感。
    いつも読み終わったあとに心地よい余韻が残ります。

  • ニューヨーク、いつかまた住みたい!

  • 「楽園のカンヴァス」と「暗幕のゲルニカ」を読んだ後に読むとさらに面白さが増します。
    短編の中にもギュッとストーリーが詰まっていて、またまた美術館に行きたくなってしまいました。
    9.11と3.11の描写は、やはり胸が痛くなります。

  • MoMAで働く、立場や階級、人種の異なった多様な人達が主人公の物語。
    時代を超えて人々を魅了してきた名画とともに、どの物語も優しく温かい。
    原田マハさん著、楽園のカンヴァスを未読のかたは、そちらを先に読むことをおすすめします。

  • 暗幕のゲルニカと楽園のカンヴァスを読んだ後に読むべき。ある意味、スピンオフ的な要素もあり。3.11を題材にした話が良かった。東北の桜、見たくなった。

  • 美術館のキュレーターがいかに情熱と信念を持って様々なアート(ファインアート、モダンアート、ポップアートなどなど)を社会に魅せているのか感じれる本だった。

    MoMAに行きたくなる、もっとアートに触れたくなると思わせるような本だった。

    原田ハマさんだからこそ書ける小説だし、表現だと思った。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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