「つなみ」の子どもたち 作文に書かれなかった物語 (文春文庫 も 30-1)
- 文藝春秋 (2019年3月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167912505
作品紹介・あらすじ
大宅壮一ノンフィクション賞受賞作!20万部のベストセラーとなった『つなみ 被災地のこども80人の作文集』。東日本大震災を生き延びた子どもたちの生の声を届け、日本のみならず世界から感動の声が寄せられました。この作文集を企画取材した著者が描く、7つの家族の喪失と再生の物語。平成最大の災害を、子どもたちは「書くこと」でどう乗り越えたのか?私たちは何を学べるのか?「あれから八年間の日々に」を大幅増補!――PTSD(心的外傷後ストレス障害)からPTG(心的外傷後の成長)が言われるようになった。そのためには「困難に負けず、しなやかに適応して生きのびる力」(レジリエンス)が働くとされる。人が人を支えることがいかに重要か、それによってレジリエンスの萌芽が見られることに本書を読めば気付くはずだ。細谷亮太(小児科医・俳人)解説より
感想・レビュー・書評
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森健『「つなみ」の子どもたち 作文に書かれなかった物語』文春文庫。
大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。東日本大震災であの大津波の惨事を経験した子供たちが書いた7つの作文の背景を丁寧に取材したノンフィクション。
何よりも子供たちの書いた作文から伝わるストレートな思いに驚いた。簡潔かつ的確な表現は当時の恐怖を伝えてくれると共に失ったものへの悲しみ、前を向こうという強い決意が読み取れる。
2011年3月11日14時46分に発生した地震は6分間に及ぶ長い時間激しく揺れ、子供たちの作文にも描かれているようにまさに日本の終わりかと思うような恐怖を感じた。外に避難し、雪が舞い落ちる中、ワンセグ放送を見ると宮古市の港を大津波が襲う映像が写し出されていた。この光景を間近で目撃した子供たちの動揺は計り知れない。1週間後に被災地に暮らす安否不明の両親の元に向かったが、途中で目にした完膚なきまでに破壊し尽くされた沿岸の街の光景は今でも忘れられない。こうした悲惨な出来事に遭遇しながらも互いを思いやり、再び立ち上がり前を向こうとする逞しい思いが、子供たちの作文と後の取材から伝わってくる。
あの日のことを決して忘れてはいけない!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東日本大震災、東北沿岸部で津波にあった子供達にとってのあの日の衝撃は計り知れない物だろうと思う。
必死で逃げ、家族を探し、見知らぬ人を助け、現代の日本の生活では考えられない体験をしたに違いない。
今少しずつ記憶が遠のいてしまいそうな時、この本を読んで良かったと思う。何か少しでも出来る事を考えてみることにする。 -
Anak-anak di dalam buku ini sudah tumbuh besar, saya ingin tahu mereka lanjutkan hidup dengan perasaan apa dan menjadi orang dewasa seperti apa . Semoga semuanya merasa bahagia terhadap kehidupan mereka sekarang.
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愛する人との突然の別れは苦しいなぁ
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東2法経図・6F開架:369.3A/Mo45t//K
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2013年に『つなみ 被災地の子どもたちの作文集』を読了していた。書店で偶然目にした本書。少しだけ語られる内容に不安を抱きながら購入。当時作文を書いた子ども達の取材過程を知ることができて良かった。増補では、被災地へ8年間通った森氏に入るSOSが語られる。荒れる子、自死を選んでしまった子、職を失った親の閉塞感、詐欺の標的にされた被災者……すべてがやるせない。震災から10年が経過し、一区切りついた矢先のコロナ禍。被災地、被災者の復興が停滞してしまう焦燥感を抱きながら読了。
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また読むからその時は