- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167916220
感想・レビュー・書評
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04月-17。3.0点。
小説家の主人公、小説のネタを提供したいという女性に会い、話を聞く。
児童虐待・DVなどを織り交ぜた、女性の半生記は主人公も知っている人物も登場し。。。
ページ短めで読みやすい。少し不気味な感じの話。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3人の女性と3つの事件。依存も支配も愛情も、さらには友情も無さそうに見える3人が、相手のためにいともあっさりと犯罪を犯す、不思議な関係性。インフルエンスとは人に与える影響や感化という意味らしい。なるほど、感化か。ちょっとわかった気がする。
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久々の読書。
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東野圭吾みを感じた。
近藤史恵が大好きなので、文章が肌に馴染む感覚はいつものことながら、エンタメ感を抑えた東野圭吾ぽいなぁとふと思った。
考えてみればサクリファイスの読後感も近しかったかもしれない。
相変わらず綺麗な文章。
語り手の作者の気持ちは近藤史恵の思いと同じなのだろうか。 -
友梨の知らない里子と真帆の関係か気になった
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ミステリーだけど、いちいち心に残る言葉がある。
ぼんやりと思っていたことを、誰かがちゃんと文字にしてくれているのは、とてもありがたい。
「小さい頃、いちばん仲のいい友達は宝物だった。どこか恋人めいた親密さと、独占欲。友達を失うことほど悲しいことは、他にはあまりなかった。
その感覚はいつまで続いただろう。中学生くらいまでは確実に存在していて、そのあとは冷静さで抑え込みながら、いつか忘れてしまっていた。」
「幸せか、価値があるかということを、誰かの基準にゆだねたりはしない。」
「少しは悔やんだり、反省したりはするかもしれないが、すぐに忘れてしまえばいい。
傷つこうが、しくじろうが、失おうが、年を取ろうが、未来はいつだってわたしたちの手の中にあるのだ。」
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再読。
なぜ犯罪を犯してしまうのか。
面白かったが、すっきりしない話だった。
2018.6.11
大阪郊外の巨大団地で育った友梨、かつての親友・里子、東京から越したきた真帆、それぞれが犯罪に手を染めてしまう。
決して切れない繋がり、インフルエンス=影響力に逆らえず、自ら囚われているようでもあった。
いつものごとく読みやすく、内容のわりに嫌な読後感もない。
種明かし? はさすが近藤史恵さん、ここでこうくるとは思わなかった。 -
1980年代の団地や学校のリアルな描写の中で、三人の少女たちの愛情と嫉妬が、複雑に絡まり合う。ミステリ的には特に大ネタもないのだけれど、繊細な心理描写だけで読ませるのはさすが。淡々としてはいるが、女性や子供に対する暴力に対して、甘くでルーズな社会に対する怒りは十分に感じられる。
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小学校、中学校、そして高校、、果てしなく続く人間関係。その中でも特に女子の友達関係にはヒエラルキーのようなものがつきまとってくる。物語に出てくる人物はどれも「あぁこんな子いたいた」と思わされるものばかり。そして私自身は自分が虐められていた時のことを思い出し、ちょっと胸が痛くなりながら読んだ。複雑な関係性に時には怖さを感じながら、一気に読み進められた。