- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198609733
作品紹介・あらすじ
非情の死と破壊と略奪…。甘いセンチメントを拒否し、ストイシズムを追い求めた巨人作家の足跡を、斯界の実力者が縦横に論じる。
感想・レビュー・書評
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27年前に亡くなった大薮さんへの追想とアンソロジー。
処女作の「野獣死すべし」が同梱されていてお買い得。やはりこの処女作は作者の暗い怒りが蓄積されていて若いながら代表作の一つに数えられるパワーがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
松田優作の「野獣死すべし」を見て、原作を読みたくなり読了。
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日本文学全集と世界文学全集に飽きてしまった小学生高学年の頃、ご多分にもれずシャーロック・ホームズとアルセーヌ・ルパンにはまってから、推理小説の森に深入りすることになる。
それこそクロフツの『樽』から名作・傑作と呼ばれる何千作を貪り読んできて、トリックにこだわる愚かさを知る。
そしてもっと果てしのない大海=ミステリーや冒険小説などの世界に放り投げられる。辿り着いたその極北に大藪春彦がいた。そのかっこ良さに(主人公の伊達邦彦がでなくて大藪春彦の禁欲的で冷徹な文体や実生活に)憧れ、後々私自身が射撃の免許を取って実弾を撃つまでにもなってしまう(すいません、はまりやすい性格なんです)。
長らく封印していた彼をまた読みたくなって、読書プランを立てるべく本書に頼ろうと開く。
うう〜ん蘇えってきてムズムズするわ。さあブンブン行くぜ明日からぁ。あっ、この本はとてもいい案内本だと思います。