米中経済同盟を知らない日本人

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198622947

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  • 書籍番号
    M110131-038-9784198622947

  • 《4コマ図解・読書録゛(ログ)》No.43
    http://archive.mag2.com/0000255083/20081028023000000.html
    山崎養世【著】
    『米中経済同盟を知らない日本人』

  • 題名の割には米中についてそこまで深く突っ込んだわけではない本。むしろ近代史と日本の分析、そして今後の日本への提言とそういったところですかね。ってかこうゆう手の本でですます調って珍しい気が。
    最初にグローバル化していく世界経済についての解説。エネルギーの問題や途上国の発展がもたらす影響。そしてグローバリゼーションの先駆となったチャイナ、米中経済同盟により世界の工場となるチャイナ、そして日本の戦後の発展がいかに東京での出稼ぎにより支えられていたか、それの原因となっていたのが高速道路が有料なこと。また近代の帝国主義を海賊植民地主義と呼び、かつては違う宗教を持った異民族が共存した帝国が存在したことを指摘、それから大恐慌と第二次大戦と戦後の新しい相互依存の国際社会についての論考。それからカントの『永遠平和のために』を紹介し、世界警察体制の必要性を強調。
    最後に日本への提言。まず交通アクセスの改善、それは高速道路の無料化から始まるとする。これにより日本全国の物流の流れがさらさらになり、地方の活性化にも繋がるだろうとみる。そしてそれがヨーロッパでは基本当たり前な「田園都市」を生むと。また大前研一が唱える地域ごとの特性を活かした道州制みたいなものにも触れている。観光業と農業の改善が人をひきつけ貴重な日本の財産になるとゆうことも。お札に載せる顔についても論じていて、著者が推すのは一万円に日本の文化的な基礎を作った聖徳太子、五千円には満足して怠惰になりがちな日本人に喝をいれてくれる福沢諭吉を、二千円には世界最古の長編小説を書いた紫式部、千円には勤勉さや堅実さなどで廃村を立て直していった二宮尊徳。
    とゆうわけで東京一極集中はよろしくないと個人的に思ってる自分にはなかなか示唆に富む本でした、特に高速道路についての考察が。ただ日本の質のいい高速道路を維持するには金がかかるから料金とるのはしょうがないのではとの意見を聞いたけどどうなんでしょ?

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