絶滅食堂で逢いましょう―なぎら健壱が行く東京の酒場・食堂・喫茶店

著者 :
  • 徳間書店
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  • / ISBN・EAN: 9784198626266

感想・レビュー・書評

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  • 「絶滅食堂」とは、
    今どきの流行の店でもなければ、
    カリスマシェフもいない、
    時代に逆行した
    マイノリティな店のこと。

    それゆえ町に根を張り、人々に深く長く愛されてきたし、
    空気みたいに
    なくてはならない存在。

    そんなお店に、
    フォークシンガーである
    なぎら健壱が足を運び、
    お店のご主人・奥さん、
    そしてお客さんらと交流を重ね、
    愛情溢れるエールを送ってきた連載を
    単行本化したものがコレ。


    それにしても
    なんてインパクトあるタイトル(笑)

    そして表紙が醸し出す
    あたたかさよ。


    見た目の綺麗な人が
    人間的にいい人とは限らないように、

    オシャレで
    綺麗な店構えでなくとも
    心がほっこりして
    ほっぺたが落っこちるくらい
    美味しいお店って
    まだまだ探せばあるんです。


    うどんの中に
    そばが1本混じってるだけで
    その日1日
    幸せ気分が持続する
    安上がりな王子にとっては、
    まさにパラダイス(笑)♪

    うちの近所にも
    昭和の香り漂う
    きたなシュラン的ラーメン屋と
    喫茶店があって、
    たまの休みの日には
    ついつい寄っちゃいます(笑)


    古びた暖簾に
    少し傾いた店構え。

    店の中を
    店主の子供が
    タッタカタ〜っと
    勢いよく走り回り、
    手垢と醤油のシミの付いた
    なんとも懐かしき漫画の数々☆

    壁にはバブル期へ
    タイムスリップしたかのような
    鈴木保奈美の色褪せたポスター(苦笑)
    ↑現石橋貴明夫人。
    知らない良い子は
    おうちの人に聞いてみよーっ♪


    喫茶店なら
    (あくまでもカフェじゃないです)
    薄暗い店内に
    髭面のマスター、

    流れるは昭和の歌謡曲(笑)

    だけどカツサンドが
    バカ美味いんです!


    客に媚びてない店主の姿勢が好きだし、
    昭和の漫画片手に
    緩やかに過ぎゆく時間を
    ボーッと感じるのがまた
    心地よいのです。


    ここに掲載されてるのは、
    浅草橋「洋食一新亭」、勝どき「月よし」、人形町の「来福亭」、森下の「はやふね食堂」、向島「カド」、浅草「まえ田食堂」、銀座「白いばら」、神田「栄屋ミルクホール」、新御徒町「中屋洋菓子店」、神田「珈琲専門店エース」など25店舗。


    なぎらさんが写した
    味わいのある写真がいいし、
    中には本当に絶滅したお店もあって
    寂しい気持ちになるけど(泣)、

    心のやりとりができる
    こういう店こそ
    本当は失くしてはいけないと思うんやけどなぁ…

    • 円軌道の外さん

      torachanさん、
      コメントありがとうございます(^O^)

      コレ、続編も出てるけど
      ホンマいいですよ〜♪

      なぎら...

      torachanさん、
      コメントありがとうございます(^O^)

      コレ、続編も出てるけど
      ホンマいいですよ〜♪

      なぎらさんのキャラに抵抗がなくて(笑)、
      気取った店じゃなくても、
      おばちゃんやおっちゃんとの会話も込みで
      美味しかったって思える人なら、
      絶対オススメします(^_^)v


      けど、図書館にはどうかなぁ〜(汗)


      2012/05/16
    • 円軌道の外さん

      おおーっ!!
      torachanさん、
      あったんですかぁぁーっ(驚)(^O^)


      いやぁ〜自分も嬉しいっス!!

      じっ...

      おおーっ!!
      torachanさん、
      あったんですかぁぁーっ(驚)(^O^)


      いやぁ〜自分も嬉しいっス!!

      じっくり読んだら
      またレビュー書いてくださいね〜(笑)


      しかし、図書館も
      いい仕事するなぁ〜(笑)♪

      うちの近所には
      小学生しかいない
      ショボい図書館しかないんで(泣)、
      行くとしたら
      走る途中にある
      一駅向こうの図書館を利用しています(^_^;)


      大きな本屋さんと
      大きな図書館が
      近所にできてくれたらって、
      去年も七夕に祈ってました(笑)


      2012/05/18
  • 発行は2008年です。
    「絶滅」とは言いつつも、無くなりそうという意味ではなく
    100年続く食堂のように永く愛されているという敬愛の
    意味が込められています。

    でもそれから10年以上過ぎた今では、本当に絶滅の危機に
    直面している食堂もあるのは事実です。

    あの三原橋の映画館にあったカレーコーナーが紹介されて
    いますが、今では地下街自体が消滅しています・・・。

  • 著者の(と書くのも失礼なほどの有名人ですが…)なぎらさんとは小学校が同じ、ある意味ではなぎらさんは下町の大先輩です。ふと本を見つけたので読ませていただきました。

    最近は、知らない街に行って食事時に差し掛かると、ついついスマホで食べログ使って調べて…となりがちなのですが、この本はそうじゃない。
    「絶滅食堂」と言うのは別に廃墟のことじゃなく、時代に逆行しながらも生き残っているお店のこと。別に食べログの評価が高いお店に行くのも悪くはないのですが、こういうお店の雰囲気や直感に頼ったお店選びも大事だなぁと思う限りです。

    本の中には言っちゃ何ですが大変シブイお店が並んでいて、実に風情のある写真たちと相まって何とも懐かしいような気持ちに誘われます。吉原の桜なべとか、神保町のビアホールとか、まだまだ東京には知らない場所があったんだなぁと感心することしきり。浅草の地下街は私も超オススメです。
    そしてなぎらさんの文章が気持ち良い。肩肘張らずに、でも調子良く綴られる文章はちょっとお酒で加速しているような感じもあって、読む側もついついアルコールが欲しくなります。

    こういうお店を愛でる心を持って、色々な趣味を持って、音楽と共にあって、見習っていきたい幸せな生き方だなぁと思いました。

  • これはいってみたくなる店が多い。

  • 行ってみたくなるお店がたくさん紹介されています。昔から続くお店ってやっぱりいいな。寺澤太郎さんの写真も素敵です。

  • ノスタルジーを感じる店ばかりを紹介。
    文章が上手いのか、どの店も行ってみたいな〜と思ってしまう。
    こういう大衆食堂、居酒屋って安い!美味い!なんか家族みたい!
    ってのがいいんだろうなぁ。
    やはりスマイリー城には行っとかないとかな。

  • なぎらさんの本は八ズレなし。行きたいお店ばかり。

  • 行きたいトコがたくさんあるー!けど勇気がでないーけど行きたい!!

  • なんだか、なぎら先生の本をプレゼントで頂く機会が多いのですが、私はそういうイメージなのでしょうか。
    この本に載っているお店、全制覇したい。

  • 買ってからずっと読まずにいました。知っていても入ったことのない店、まったく知らない店、と未だ「食楽」で連載されています。時間をみつけて訪れてみたいものです。

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著者プロフィール

フォーク・シンガー、俳優、タレント、執筆家。1952年、東京都中央区銀座(旧木挽町)生まれ。1970年、第2回中津川フォーク・ジャンボリーに飛び入り参加したことがきっかけでデビュー。1972年、ソロアルバム「万年床」をリリースして現在に至るまで、数多くのアルバムを発売している。以後、音楽活動だけでなく、映画、ドラマ、テレビ、ラジオへの出演、新聞・雑誌の連載など幅広く活躍中。東京の下町とフォーク・ソングに造詣が深く、カメラ、自転車、街歩き、酒をはじめ、多彩な趣味を持つことでも知られる。1977年、「嗚呼!花の応援団 役者やのォー」で日本映画大賞助演男優賞受賞。2009年、第25回淺草芸能大賞奨励賞授賞。代表曲に「葛飾にバッタを見た」、主な著書に「日本フォーク私的大全」(ちくま文庫)などがある。

「2021年 『高田渡に会いに行く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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