第4次産業革命: 日本が世界をリードする これから始まる仕事・社会・経済の大激変

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198641535

作品紹介・あらすじ

ドイツで始まった「第4次産業革命」は、日本で進化し、完成する! ドローン、パワードスーツ、運転支援システムなど、現在の日本では産業技術の開発が急速に進み、生産性の飛躍的な向上が見込まれている。労働人口の減少時代を迎える日本は、これによって世界最強になると同時に、働き方や仕事、社会のあり方が大きく変わる。2045年に人工知能が人間を超えると目されるが、その前段階で日本に何が起こるのか。衝撃の分析!

感想・レビュー・書評

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  • このイノベーションは人を幸せにするとは考えない。

    先生頑張って!仲良くしよう!大事大事大事だよ

  • 「よのなかねかおかおかねかなのよ」いや、経済力=お金ではない。経済力=供給力である。これに共感できるか。できないと経済学の知識が不足している証拠。
    経済の本質を改めて学ぶことができた。シンギュラリティとか技術革新について読んだのに、すごい勉強になった。


     いよいよ少子高齢化社会「日本」の人手不足が顕在化してきたが、これおをチャンスととらえる筆者に強く賛同である。

     そのために、老人には死ぬ前にたくさん投資していってほしい限りである。

     老人よ、夢を見ようぜ。




     公共投資は将来への借金になるというけれど、それは日本人のマーケティング能力がないからだとおもう。投資を回収する気がないから借金になる。投資によって得られたハコモノ、技術、人材を使って新たな価値を創造したり、海外に売り出せば回収できるのである。日本人が近視眼になってしまって、まいったまいった。

  • いつもの三橋節炸裂。消費増税凍結(延期),需要創生のための財政出動(特にインフラや技術への投資)を主張。その間に集中的に技術の開発と蓄積を行うことが高度経済成長へつながると説く。なるほどなあと思いつつ,子や孫の世代に借金を付け回すことにも抵抗があって財政の均衡を説く学者や政治家の意見も気にかかる…。失敗が許されないだけに難しい問題だが,日本が技術立国として存続していかなければならないということ,労働者として移民に頼ることが愚策であることには激しく同意!

  • 2016/12/03:読了

  • 2016/09/22

  • 分かりにくかった。文章が読みにくい

  • 三橋氏の最新本(2016.6.12現在)です。日本の弱み(人口減少)を逆手にとって、第四次産業革命(機械とITとの融合的発展)を世界に先駆けて行うことができる、という考え方が示されています。

    以前、トータル・リコールという映画があり、いずれロボットが人間を攻撃するようになるという話で、当時は「ありえない話」と思っていましたが、この本を読むと、そうではなさそうな気がして少し怖くなりました。

    初めは人間をサポートするために導入されたロボットが、次第に学習を積み重ね、とうとう人間がコントロールできなくなる、ということが将来的に起こり得ることがあるようです。それを推し進めている会社名が、映画で出てきた名前と一緒なのも、私がゾクっとした原因でもありました。

    人口減少と経済発展を両立させるために、導入された新技術が人類を滅ぼすことのないように願いたいものですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本国内の601の職業について、AIやロボットで代替できる確率を試算したところ、今後10-20年後に、日本の労働人口の49%がついている職業について、代替可能であるとの推定結果が計算された(p16)接客担当者とのコミュニケーションや、高級感を求める顧客は、注文や配膳の、自動化・省力化は求めないだろう(p29)

    ・コンピュータ、インターネットを汎用目的技術(GPT:general purpose technology)とした第三次産業革命は、情報に関して人間を支援し、生産性を高めた。それに対して、第四次産業革命は、動作の部分で人間をサポートすることで生産性を向上させる、生産性とは、生産者一人当たりの付加価値の生産量である(p31、39)

    ・生産、需要、所得の3つは必ず同じになる、従って、GDPとは、付加価値生産の合計であり、需要=支出の合計(名目上)であり、創出された所得の合計である(p42)

    ・道路舗装現場では、もっとも付加価値の高い「舗装作業」は人間が担当し、それ以外の「xxを運ぶ」系の職務はロボットが担うようになるだろう(p66)

    ・医療サービス系や、人間の技能、経験、技量あるいは「発想」に大きく左右されるサービス業については、今後20年間はAIやロボットに置き換えることは無いと予想している(p73)

    ・AIが勝手に「技術開発」を始め、いつしか人間には理解できない建設方法で高層ビルを建設し始める、いわゆる、シンギュラリティの世界が到来する。未来学者レイ・カーツワイルは、2045年頃に「技術的特異点」が生じるとしている(p76)

    ・HALは、人間が体を動かそうとする際に発する、脳・神経系由来の生体電位信号を読み取り、HALシステムが機能する仕組みとなっている。脳で「動かそう」と考え、脳は神経を通し、必要な信号を該当する筋肉に送り出す、筋肉は「意思」に従って収縮して関節を動かすことができる(p93)

    ・HAL医療用は、生体電位信号を感知する電極を下肢の複数個所に取り付けるが、HAL作業支援用・介護支援用は、腰部にのみ電極を張り付けるだけで済み、装着時間も短い(p102)

    ・ドローンは事前に設定された飛行ルートを、GPSで位置確認しつつ、集積所まで自立飛行する。さらにレーザー光線を用いて家庭の離着陸場所の位置を特定する(p107)

    ・MAIN宅配サービスは人間が運転するトラックが担うが、人間が動くとコスト高になる、荷物が小口、届け先にドローン離着陸場がある、といった条件を満たす顧客からドローン宅配が提供されるだろう(p109)

    ・膨大な橋梁やトンネルは建設から半世紀が経過して老朽化している、外国移民に頼らず法律通りに点検作業を進めるには、ドローン導入しかない(p118)

    ・発展途上国が自然災害からなかなか復興できないのは、べつにお金がないためではない、モノやサービスを生産する力、経済力が不十分である(p136)

    ・デフレが長期間継続すると、国民所得が下がり、結婚出産が減り、少子化になりやすい。江戸時代の日本のように。元禄バブル崩壊後に、新井白石や徳川吉宗の緊縮財政により、見事なデフレが続いた、人口減少はデフレの結果であり、原因ではない(p140、141)

    ・デフレとは、人口動向とは無関係に、あるイベント=バブル崩壊、が起きた時に発生する(p142)

    ・借金返済や銀行預金は、消費でも投資でもない、それは誰の所得にもならない。この状態で政府が、増税・政府支出削減を行うと、確実にデフレになる(p145)

    ・アメリカの空爆で、生産工場や流通網を破壊されつくされたので、先進国であろうとも、インフレ型貧困に苦しめられた。(p155)

    ・18世紀、インド産の綿製品「キャラコ」に国内の衣料市場を席巻されたイギリスは、当時最大の綿製品の製造大国である「インド」に保護貿易を実施、インド産綿製品の輸入を禁止した。その上で、イギリスは生産性向上のために国内で莫大な設備投資、技術開発投資を実施=産業革命を行った(p158)

    ・帝国主義は条約や軍事力を用いて、関税・数量制限をさせない「自由貿易」を強制した(p167)

    ・専売制度撤廃は、さすがに内政干渉が著しいので、江戸幕府は認めなかった、軍事品・米・麦などの穀物・銅以外の製品は、規制なし、で決着した(p178)

    ・第一次世界大戦中に日本は貿易黒字を積み重ねて、終了時には、世界2位の対外債権国っとなっていた(p179)

    ・現在は、10年国債10兆円を資金調達して、マイナス金利で発行することが可能となる(p217)

    2016年6月26日作成

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著者プロフィール

東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業、NEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立、09年に株式会社三橋貴明事務所を設立した。
2007年、インターネット上の公表データから韓国経済の実態を分析し、内容をまとめた『本当はヤバい!韓国経済』(彩図社)がベストセラーとなる。その後も意欲的に新著を発表している。単行本執筆と同時に、雑誌への連載・寄稿、テレビ・ラジオ番組への出演、全国各地での講演などに活躍している。また、 当人のブログ「新世紀のビッグブラザーへ」の1日のアクセスユーザー数は7万人、推定ユーザー数は21万人に達している。2012年1月現在、人気ブログランキングの「政治部門」1位、総合ランキング2位(参加ブログ総数は約90万件)である。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/
主な著書に『国民の教養』(扶桑社)、『疑惑の報道』(飛鳥新社)、『2012年大恐慌に沈む世界 蘇る日本』(徳間書店)、『増税のウソ』(青春出版社)、
『三橋貴明の「日本経済」の真実がよく分かる本』(PHP研究所)などがある。

「2012年 『ユーロ崩壊!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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