サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質 才能が開花する環境のつくり方

  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198649241

作品紹介・あらすじ

プロサッカー選手 中島翔哉選手 推薦!



15歳でプロ契約した元日本代表選手にして

引退後は育成世代の指導者としてクラブやJFA

育成年代日本代表で多くの一流選手を指導してきた

「サッカー界の育成のスペシャリスト」菊原志郎。



楽天創業期のメンバーにして楽天大学学長として

数万社のEコマース企業の成長を支援してきた

「ビジネス界の育成のスペシャリスト」仲山進也。



そんな2人がサッカーから得られる学びと

それらをビジネスや人生へ活かす方法を徹底解説。

サッカーを通じて幸せな人生を歩むためのヒント満載の一冊!



第1章 天才の育ち方

第2章 強いチームを育む組織文化

第3章 組織の育成─── 自走するチームのつくり方

第4章 個の育成①─── 伸びる子と伸びない子の違い

第5章 個の育成②─── 自走人の増やし方

第6章「個を伸ばす指導者・保護者」と「個をつぶす指導者・保護者」の違い

第7章 グローバル時代の育成

第8章 サッカーから学んだことを通して幸せになる

感想・レビュー・書評

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  • 「アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方」に続いて、
    仲山さんのこちらのサッカー本も読んでみました。

    ※アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4093115168#comment

    そこまで期待値は高くなかったのですが、
    読んでみたら、とても面白かったです。
    (仲山さんには申し訳ないですが、)
    菊原志郎さんという元Jリーガーで今は育成をされている方の
    育成に対する価値観や考え方がとても興味深かったです。
    そんな菊原さんのリアルな現場から見える風景を
    仲山さんがビジネス的な見地からコメントするのですが、
    それ自体は普通で、特に目新しいものはなかったかな、という感じです。
    これはおそらく、自分の知識レベルが
    「ビジネス>>サッカー」だからのかもしれません。

    何れにせよ、サッカーを通じて子育てをしたい方にとっては、
    菊原さんのお話はとても興味深いと思いますし、
    もしかしたら仲山さんのお話にも
    刺さる部分があるのかもしれないです。
    (若干、仲山さんをディスってしまいましたが、
    仲山さんのファシリテーション(話の持っていき方)は、
    とても上手で、読みやすい仕立てになっていました。)

  • ビジネスの世界では自分で考え動ける「自律自走型人材(自走人)」を育成することが重要なテーマになっている。周囲の変化が早い環境の中で、瞬時の判断が求められるのはサッカーもビジネスも同じ。サッカーの育成を通して強いチームを育む組織文化(第2章)や自走するチームの作り方(第3章)や個の育成のヒントが書かれている。
    子どもの育成を語りながら、ビジネスの世界でも使えるヒントがたくさん見つかった。
    もっとも印象に残った言葉は、
    育成というのは、もし僕らがいなくなってもいい文化が残るような指導が大事。
    自分も仕事でこんなチーム作りをして行きたいと感じた。
    サッカー好きでなくともヒントはたくさん得られると思う。
    たくさんの人に読んで見てほしい良書。

  • 元サッカー日本代表選手の菊原さんと、楽天大学学長の仲山さんによる「チーム」についての対談です。

    現代は「個の時代」といわれるようになっていますが、だからこそ「チーム」として力を合わせられる人が求められています。

    そんな人材は、どうやったら育つのか。

    菊原さんがプレーされていたころの、読売クラブの例がとても刺激的でした。
    ラモスさんと都並さんが、試合中にケンカをしていたくらい、勝つために言わないといけないことを言う。自分の意見が尊重される=心理的安全性の大切さを感じさせるエピソードがいっぱいです(そしてなぜヴェルディが低迷したのかも……)。

    テーマはサッカーですが、「チームの成長ステージ」の変化や、支援の法則などは、ベンチャー企業でも使えそうなモデルです。伸びない子の特徴として挙がっていた「うまくいかなかった時に振り返りをしない」は、新人時代こそ気を付けたいことでした。

    今年は強い組織作りに取り組みたいと考えていたところに出会った本。「サッカーを通して幸せになる」という話はそのまま、「仕事を通して幸せになる」につながると思います。

    そうだよなー。幸せに生きたいのですよね。

  • 努力を超える育て方

    ■まとめ
    ユース世代の育成バイブル。
    岡田メソッドや「目的思考で学びが変わる」と並び、U-15、U-18世代の競技力だけてなく、人としてどう育てていくべきか、という観点の示唆に富んでいる。
    この本はU-12レベルにも範囲を広げ、夢中(フロー状態)になることで「頑張ることを楽しみに変えること」が子どもたちの成長と自走につながることを説いている。

    ■新たな学び
    また単にノビノビ好きなことをさせるだけでなく、ある程度の規律も取り入れるバランスや、強みだけを伸ばすのではなく、強みの障害となる弱みにも目を向けることの大切さも書かれており、現実味があり実用的である。
    (強みを伸ばすのは当然。その後弱みをつかれる高いレベルに行った時、弱みを克服するのか弱みをつかれない戦略をとるのか、を考えさせる)

    ■評価
    ヴェルディマンセー感が濃く、冗長性が気になるのと、切り口にもう一つ鋭さがほしい。

  •  ビジネスや商品では、お客さんに「よいサービス(商品)」を提供することが大事です。では、「よいサービス(商品)」とは何でしょう?
     品質が高いのがよいサービスで、低いのが悪いサービスだと思っている人が多いのですが、違います。
     自分が「よいサービス」だと感じた経験を思い出してみてください。「思っていたよりよかった」とか「思ってもいなかった親切な対応をしてもらえた」のように、自分の期待をよい意味で裏切られた経験のはずです。
     つまり、「お客さんの期待値を超えるのがよいサービスで、期待値を下まわるのが悪いサービス」なのです。そして期待値を超えると「感動」が生まれ、下まわると「怒りや後悔」が生まれます。

    --教えたたくなるのは、知識量が中途半端に少ない時だと思います。そういうときって、もっている知識を全部出したがる。逆に知識が多い人は「全部は教えられない」と悟っているから、相手の準備ができたときに必要なことを伝える感じになります。

  • よく、仕事は楽しんでやるに越したことはないというが、フローの話を読んでその理由が分かった気がした。楽しまずにやらされ感でやっている場合は、最初の努力で能力が上がるかもしれないが、フローで言うところの「退屈」の領域に入ってしまい、その次の段階に進めない。一方、楽しんでやる場合は、次のハードルを設定して自らを「不安」の領域に持っていくことができる。「不安」→「努力」→「成長」→「退屈」→「次のハードル」→「不安」というポジティブスパイラルが可能になるのだろう。
    加減乗除のプロセスの紹介があり、ひたすら積み上げる「加」、磨きをかける「減」、組み合わせる「乗」のステージまでは一般論と変わらず得るものは無いと感じた。しかし「除」のステージにおいて、「因数分解」というキーワードがでてきた、これは、ひょっとすると様々な事ができるようになった上で、物事の類似性を抽象的に理解して初めてできるようになるアナロジーによる、本質を見極め、応用する段階の話であると理解でき、使ってみようと思うようになった。

  • 結果至上主義ではなく、プロセルを大切にすることが必要。プロセスを大切にするとは、結果はどうでも良いではなく、結果を追い求める中で失敗を成功の糧とする、またはトライ&エラーをしながら試行錯誤をしながら自分なりに考えて、必死に自分なりに成功しようとすること。これが正しい考え方であり、育成にとって結果と育成のバランスをとれたものとなる。早期の専門的教育または教えすぎは伸びない選手を作ってしまう。まずは、何事も幅広く触れさせることが重要。新人社員も同じで、まずは幅広く好き嫌いをせず多くの量をこなしていくことが大事。その中から自分の得意分野を見つけ、そこに集中していく。これはスポーツも人材育成も共通する考え方だと思う。

  • プロは個人事業者とみなされるが、チームスポーツである以上は勝利に貢献(ポジションに拘らず試合に出場)できてない限りキャリアが発展することも収入が上向くことも期待できない。サッカー選手が移籍するのと会社員が転職するのは同じくらい覚悟がいるという当たり前のことに気づかず、菊原自身と同じように天才ともてはやされいてもレギュラーに定着することがなかった者たちの悔恨は重い。

  • 感想が3つあります。
    1つ目は、どんな自分になりたいか、長期短期の目標を設定することが大切だということ。
    2つ目は、人に貢献しようという意識をもつこと。
    3つ目は、何事も楽しむということ。
    自分なりに具体化して、アウトプットしていきたいと思いました。

  •  結局我々は子どもにサッカーを通して何を学ばせることができるか。この問いは部活の意義に通じると思う。やはりサッカーを通して得る「経験」、それをリフレクションさせること、サッカーを通して「見方・考え方」を養う。学校の授業も部活も本質は変わらない。

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著者プロフィール

中国スーパーリーグ・広州城足球倶楽部(広州シティ) Head of youth
coaching(ヘッドオブユースコーチング)
サッカー元日本代表MF
元J リーガー(ヴェルディ&レッズ)

「2021年 『子どもが育つサッカー指導の「秘訣」!!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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