月はまた昇る (文芸書)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 191
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198651558

作品紹介・あらすじ

「保育園がないなら、つくっちゃえ!」

息子の保育園が見つからない会社員
娘の保育園の方針が合わない契約社員
保育園で働きたい専業主婦

孤独と不安をシェアしたい人、
この指止まれ!
ママたちの奮闘物語。

北村彩芽は不動産会社の
街づくりプロジェクトを担当。
出産後すぐに職場復帰するはずが、
まだ保育園が見つからない! 
思わずSNSで呟いた

#保育園落ちた人この指止まれ

に、ママたちの苦悩がたくさん寄せられた。
そのオフ会で知り合った2人に彩芽は目をつける。

シングルマザーで経理ができる沢村敦子。
子をあやすのが上手な江上梨乃。
彼女たちの能力を見抜き、彩芽は一念発起する。

「保育園つくっちゃいませんか?」

動揺する2人をよそに、
実現に向けて彩芽は突き進むが――。

保育園に落ちた仲間同士の
人生をかけたプロジェクトがはじまった。

第一章 運命の通知
第二章 保育園つくりませんか?
第三章 目覚め始める女神達
第四章 応募がない!?
第五章 それぞれの保育園
エピローグ

感想・レビュー・書評

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  • 個性や環境の違う女性3人が目標に向かって一つになっていく姿、ぶつかり合いながらも絆を深めていく姿に自然とページをめくる手がはやくなった。
    自分の保活や育児を思い出しつつ、共感しながら楽しく読めた。
    今まで深く考えたことがなかった保育方針や保育用語でいう『育ち』、保育理念などが文中に出てきて、勉強になったとともに改めて保育園へや保育士さんへの感謝の気持ちが芽生えた。

  • 初読みの作家さん。
    保育園に落ちた3人のママ達が、自分達で新たな保育園を立ち上げる、という起業ストーリー。
    自身も子供がおり保育園入園時は気を揉んだので、あらすじを知ってすぐに手に取りました。

    きっかけは、ハッシュタグ「保育園落ちた人この指止まれ」の呟き。共感したママ達とのオフ会での出会い。
    夫婦関係、嫁姑問題、職場のパワハラ…などなど、それぞれに悩みを抱えながらの落選。
    家庭環境は違えど、日々みんな色々思い悩みながら頑張ってるんですよねぇ。

    『どうして子育てをするのに、子育て以外のことがこんなに大変なんだろう』

    作中の言葉には、ホント同意しかない。
    色々とすったもんだもありますが、スカッとするし、感慨深いラストに胸がいっぱい。
    ここまで頑張ってきた3人に拍手を送りたくなりました。
    おもしろかったです!

  • だんだん読むスピードが速くなっていった感じ。
    上手くいくんだろうなと思いながら読むのも好き。

  • <東北の本棚>子育てママの奮闘物語 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS
    https://kahoku.news/articles/20210131khn000014.html

    月はまた昇る - 徳間書店
    https://www.tokuma.jp/smp/book/b529003.html

  • 保育園に落ちたから、保育園を作っちゃおう!という発想がすごい。3人のママが主人公だが、みんなパワフル。家庭や仕事の問題と並行して、保育園を立ち上げるという大きなプロジェクトに積極的になっていく様子は、胸が熱くなる。それぞれの専門知識を活かして、彼女たち自身も生き生きとしていくのが、希望に溢れていて爽快!その後の話も読んでみたい。

  • 働くママも、専業主婦も、
    大変なこといっぱいあるんだなぁ。

    他人事っぽいけどほんとにそう思う。

  • 図書館で借りたもの。
    保育園がないなら、つくっちゃえ!出産後すぐに職場復帰するはずが、まだ保育園が見つからない彩芽。SNSのオフ会で知り合った、保育園に落ちた仲間2人を巻き込み、人生をかけたプロジェクトがはじまった…。

    「商店街の保育園」。
    とてもいい試みだなぁ。
    商店街の人も協力的で良かった。

    保育士さん、幼稚園の先生の給料爆上げ、労働環境改善をしてほしい!!
    ほんと、すごい労働量だと思うよ…。

    ぜんっぜん関係ないけど、梨乃の夫「晃」、この字だと「天ない」の晃が浮かんできてしまった。笑

  • 保育園に全落ちしたママ、子どもの通う保育園に不信感を持つママ、本当は保育士に復帰したい専業ママ。三人がイチから保育園をつくる!
    保育園に落ちたからって仕事辞めて保育園設立って、まぁ現実的な話ではないんだけど、あれこれあって進んでいくうちに、回りのいろんな協力を得られたり、絆が強くなったり、なんだかんだうまいこと回っていくのが爽快。
    それにしても、彩芽の旦那は、相当素晴らしい男だな。終盤に出てくる池内も好感だし、刀屋さんのおじいちゃんも好き。

  • 第5希望まで書いて、妥協もして、色んなものを諦めても無慈悲に突きつけられる「不可」の二文字に心を抉られて、社会を恨んだ過去を思い出した。それらを原動力に変え、悪徳保育園にも屈さず保育園立ち上げに奮闘する母親達は格好良かった。こう言う保育園があったら救われる人は多い。

  • 保育園に入れなかった。だったら保育園を作っちゃえばいいんだ!そんな感じでママ友3人で保育園を立ち上げる事に。場所を無料で貸してくれたり、地域密着型の保育園を作るのに街の人々が協力をしてくれて立ち上げた。色々な妨害や嫌がらせなどもあったけどついに保育園は出来た!中々の感動の物語である。

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著者プロフィール

1975年青森県生まれ。東京外国語大学卒業。『月だけが、私のしていることを見おろしていた。』で電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞し作家デビュー。シリーズに『東京すみっこごはん』『今日は心のおそうじ日和』がある。著書に『ベンチウォーマーズ』『ハレのヒ食堂の朝ごはん』『坊さんのくるぶし 鎌倉三光寺の諸行無常な日常』『世はすべて美しい織物』『時かけラジオ 鎌倉なみおとFMの奇跡』『いつかみんなGを殺す』などがある。

「2023年 『月はまた昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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