- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198655167
作品紹介・あらすじ
おじいさんのメリーゴーラウンドには、
本物のように色をぬった木彫りの動物が
6体ついています。
移動遊園地で、子どもたちに人気です。
実はこの動物たちにはひみつがありました。
夜になるとおじいさんにエサをもらい、
そのあと30分だけおしゃべりするのです。
おじいさんはある日、自分も年をとったので、
メリーゴーランドを売ることに。
新しく持ち主になったのは、
金もうけのことばかり考えている
ポメランツォという男。
動物たちは、エサももらえないし、
かわいがってもらえないので、
さみしくてたまりません。
ある日、女の子が、木の子馬を
ぎゅっとだきしめて話しかけると、
子馬がぶるっとふるえて心臓が動き始めました。
ポメランツォは、生きた子馬なんか
エサ代がかかるだけだ、と子馬を手放します。
そして、ほかの動物も、一体、また一体と、
子どもに出会い、本物になって…。
心あたたまるドイツの児童文学。
感想・レビュー・書評
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Netgalleyにて読了。
表紙の絵がとても魅力的。
移動式の回転木馬の木彫りの動物たちの夢が詰め込まれた作品。
回転木馬の持ち主が、年を取ってしまい続けることが難しくなったために、ポメランツォという男とその妻に一式を譲るが、ポメランツォという男はどこまでも強欲で、譲り受けるためにのんだ約束を全く守らない。
回転木馬の動物たちは不幸になっていくばかりだが、訪れる子ども達に助けられ幸福への道が開ける...。
ファンタジックな内容ながらも、ポメランツォのがめつさは現実味がありそこが面白い。
読みながら小さい読者は、何とかして回転木馬の動物たちを助けたいと思うだろう。
絵本より長い物語を読みたくなった、小学校低学年くらいにおすすめだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2022年にブックサンタで選んだ本
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ファンタジーなんだけど、どこか「本当にこんなことがあればいいのに」と思ってしまう“おとぎ話”感がありました。
全体的にかわいくて、木彫りの動物たちが動き出す瞬間はワクワクして、最後にはほっこりできる幸せなお話です。
短めなので、サラッと読める1冊。 -
1ぴきずつ消えていく木ぼりの動物たち
6つの木ぼりの動物が回る、おじいさんのメリーゴーランドのひみつ。それは、夜の30分間だけ、動物たちがおしゃべりすることでした。動物たちは、その間に、おじいさんからえさもいっぱいもらいます。でも、新しい持ち主は金もうけにむちゅう。動物たちのことをちっとも考えくれません。そんなある日、メリーゴーランドから子馬のすがたが消えて……。木ぼりの動物たちが動き出すしゅんかんに、とてもワクワクするお話です。
「どうしても、えさをやれと言うのか? 木でできた動物に?」P15 -
世にもふしぎな生きたメリーゴーランド。教訓もあり爽快なお話で子供に勧めたい。
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夜になると動き出すメリーゴーラウンドの動物たち。みんなそれぞれ友達を見つけて自分の居場所へと移っていく。幸せな結末の物語。中学年から。