百人一首殺人事件 (徳間文庫 や 2-20)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (471ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198912314

感想・レビュー・書評

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  • 市立図書館で借りた本。
    百人一首カルタを題材にしたミステリー。
    おどろおどろしい怖いミステリー物は苦手なので、ちょっとほんわかした感じのこの話は好きでした。
    ただ、百人一首を題材にしたミステリーということで読んだので、もう少し百人一首に引っ掛けた謎解きを期待していました。
    日本語初心者のアメリカ娘キャサリンが謎解きをするんだから、百人一首をあんまり掘り下げたことは所詮無理ですよね。

  • キャサリンシリーズ。
    アメリカから来たキャサリンが事件に巻き込まれていく。

    かるた(百人一首)が題材で,とても勉強になります。
    外国人に百人一首を教えるのに、何を説明すればいいかもわかります。

    京都の町と百人一首の両方がわかる、ためになる推理小説です。

    電話のダイヤルが、プッシュ式しか知らない人は、
    近所の科学館か、大都市のNTTで実物を見て確かめてください。

  • 元副大統領の娘と、その当時エスコートをしていた青年。
    ちょっとほんわかムードだった彼らですが、今回…くっついてます?w

    百人一首、焼身自殺に病院の謎。
    何か違う話が入ってる? と思いきや
    えらく事件は大きく膨らんで…。
    当然犯人は最後まで分からずじまい。
    言われて色々納得しましたけど。
    図があっても、すぐに分からなかったですけど。

    しかし事件よりも主人公カップル。
    まさかこうも早く展開するとは。
    そして百人一首の札。
    それほど高いものがあるのか、と違う所に注目。
    とりあえず、病院の書類…といいますか
    学用患者には気をつけましょう。

  •  名所旧跡の名前がついた「○○殺人事件」といったタイトルは、ただそれだけで敬遠してしまう癖があって、それこそ2時間サスペンスドラマの原作のようなものは、ちょっと読むに耐えないという偏見がある。今回この本を手に取ってみたのも、名探偵キャサリンに関してちょっと好意的な文章を読んだのがきっかけだったのだけど、予想通りがっくり来る部分と、案外いいじゃないかと思う部分とがあった。

     ミステリとしては案外おもしろかった。謎が全体的に小粒すぎる感じはしたけれど、それはそれであって、なにもかも吹っ飛ぶようなダイナミックなトリックである必要はない。日常的なちょっとした仕掛けがうまく使われていてリアルな感じがした。ダイニング・メッセージを巡るちょっとした発想の転換はおもしろかった。ちょっとニコニコしてしまった。

     逆にがっかりしたのは、キャサリンが案外俗っぽく書かれていること。魅力がない。それから、物語の広がり方が、なんというか密度を薄くしているのだ。ちょっと幽霊はやりすぎじゃないかな。広げたわりにあっさりしたラストだったし。

     で、同じ作家のものをもうひとつ読むかと聞かれたら、読みそうな気がする。手軽な通俗的ミステリとして。確かにトリックなど含めて立派な作品なんだけど、なんかにおいが安っぽくて残念なのだ。

    2005/8/3

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著者プロフィール

山村美紗
京都府京都市生まれ。京都府立大学文学部国文科卒業。教師として教壇に立つかたわら、一九六七年ごろから執筆活動を始め、テレビドラマの脚本などを担当。七〇年「京城の死」(『愛の海峡殺人事件』と改題)で江戸川乱歩賞候補になる。七四年『マラッカの海に消えた』で本格デビュー。八三年『消えた相続人』で日本文芸大賞受賞。九二年に京都府文化賞功労賞、京都府あけぼの賞受賞。九六年九月没。

「2022年 『在原業平殺人事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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