- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198940546
作品紹介・あらすじ
厄介事を起こすのは、いつだってよそ者だ。七十歳の光太郎は憤慨していた。われわれが町を守らなくては――。そこで互助会の仲間たちと手を組み、トラブルを起こす危険人物を町から追い出し始める。その手段はなんと嫌がらせ!? 老人だからこそできる奇想天外な作戦はなかなか好調に思えたが……。大家と揉めていた男を次なるターゲットに決めたことから、事態は思わぬ方向へと動き始める。
感想・レビュー・書評
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町にふさわしくない者を排除せんと標的をつけ狙う老人達。
年寄りが町中で作業していても誰も不審な目は向けない。
ちょっと前に読んだ小説では、買い物袋をぶら下げた主婦がうろついても誰も気にしないっていう話があった。老人と主婦は風景の一部…だそうな。
じいちゃん達もいい味出てるし、興味深いライバルも出現。
きっちり盛り上がりもあり、意外な展開もあり、欲を言えば色々あるんだけど、なかなか面白かったです。 -
新しく桃ノ木坂町に越してきた住民たちによるトラブルや町の平穏を乱す行動に悩む桃ノ木坂互助会(老人会)の会長・光太郎。
元海自曹長でもある彼は、町に害を及ぼす住民たちを仲間たちとともにあらゆる手を使って町から追放するため、暗躍している。
次のターゲットは、大家とトラブルを起こしていた男、武藤。しかし自分たち以外にも武藤を狙っている存在があることに気付き・・・。
最初は老人たちの世直し隊の勧善懲悪モノかなーと思いきや、読み進めていくと第三者が参戦し、三つ巴のサスペンスめいた様相を呈す展開に。
話の着地点が見えず、どうなっちゃうんだろう??とページを繰る手が駆り立てられました。
終盤で予想もつかない展開に。
隠されていた秘密は物語をよりスリリングにして、読み手を混乱の渦に導いてくれました。
それでいて読後感は悪くなく、何となく清涼感を味わえる作者の手腕は素晴らしいと思います! -
街を守るために活動する老人たちの微笑ましい物語かと思いきや、幽霊コンサルという物騒な女性が登場した頃から様子がおかしくなり、最後は二転三転する予想外の展開に。
よく出来た作品だけど、気持ち悪さの方が優っているので好きにはなれないです。 -
おじいちゃんの捕物帖かぁ、ありきたりだなぁとたかをくくっていたら
とんだ大失態。新たなライバル出現でこちらも超わけあり。協力してめでたしめでたしといかないところがさすが川瀨さん。
最後にはとんでもない大どんでん返しが用意されていてビックリ。その辺の回収が追い付かなかったのがちょっぴり残念だったけれど読み応えはバッチリ。人は見かけによらないと痛感。それと直感も侮れないんだなぁと。 -
2014年2月徳間書店刊。書下ろし。2016年1月徳間文庫化。ラスト付近での展開には驚いた。インパクトは大きい。他の作品も読んで見よう。
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老害とこじらせ女子のミステリー。