荒鷲の血統: スクランブル (徳間文庫 な 20-18)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198940614

作品紹介・あらすじ

ベトナムが行う極秘作戦の「援護」を目的に、世界最強のステルス戦闘機F22でスプラトリー諸島へ向かったアメリカ空軍。しかし正体不明機による攻撃を受けてしまう。世界最強の空軍を手玉に取る“見えない敵”とは……。アメリカ空軍が自衛隊にDACT(異機種間模擬格闘戦訓練)を申し込んできた因縁の経緯が明らかになる。大人気航空活劇シリーズ!

感想・レビュー・書評

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  • 南シナ海の覇権を握る為にスプラトリー諸島の実行支配を進める中国。自国の領域を侵害されたベトナムは建設中の中国施設の空爆を計画する。それを陰で支援する立場の米空軍第一戦闘団のF22ラプターの女性パイロットエリスの戦いを描く。
    ステルス機が万能ではないことと電子戦を駆使した空中戦はリアルな現実を良く表現している。またシリーズにおける敵役として今回も「亜細亜のあけぼの」パイロットの牙も登場し、エリスが零戦パイロットのひ孫であることが明らかになり鏡との関係を匂わせる。

  • 本作では、北朝鮮のテロ組織「アジアの曙」は、中国の秘密作戦に傭兵として駆り出される。対峙するのはスービック環礁に造られた中国の滑走路を爆破に赴く、6機のベトナムSU30と恐らくそれを直掩している米国機である。対する米国は、最新鋭のF-22ラプター小隊である。よく練られた作戦であっという間に6機のベトナムを中距離ミサイルで屠ったあと、壮絶な空中戦に突入する。牙と玲蜂のペアは、積乱雲と民間大型機を巧みに使い一機また一機とF-22を落としていく。実際には無敵と言われているラプターが落とされるのは若干腑に落ちない部分でもあるが、必ずしもステルス性能や機動性能で勝っていても接近戦は別ということだろう。今回登場したガブリエルは、なにやらゼロファイターの血を引いているらしく、航空自衛隊との共同で牙を狩り出すエピローグが次回作を期待させる。

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著者プロフィール

1960年生まれの現役パイロット。その航空戦の描写のリアルさは現役ならではのものがある。迫真の航空アクションには定評があり、ほかの著書に『チェイサー91』や天空の女王蜂』シリーズなど。

「2021年 『スクランブル 蒼穹の五輪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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