警視庁浅草東署Strio トイル (徳間文庫)

著者 : 鈴峯紅也

• 徳間書店 (2019年11月8日発売)

作品紹介・あらすじ

警視庁公安Jの著者
新シリーズ第２弾！
３人の「Ｓ（エス）」が悪を斬る！

浅草東署にはやり手だが、
曲者の刑事が集まっている。
新海悟もその一人だ。
ある日、小学校以来の友人で
政治家秘書官の坂崎和馬から電話がかかってきた。

「最近、衆議院議員の父の様子がおかしい」
というのだ。
新海は、同じく旧友でテキ屋の瀬川藤太に
協力を求める。
調査を進めると、そこには予想外のスキャンダルが
待ち構えていた――。

果たして、三人の友は事件を解決へと導くことができるのか!?
（書下し）

感想・レビュー・書評

[satokoさんの感想 · 2022年12月9日]

「警視庁浅草東署Strio」シリーズ第２弾。
前作は警察：新海とヤクザ：瀬川の2人がメインで政治家秘書官：坂崎の出番は少なめだったが、今回は坂崎とその家族がメイン。坂崎の人の良さが伝わる優しい作品で前作同様サクサク読みやすかった。

エピローグでは新海と坂崎の出会いのきっかけや坂崎の新海に対する深い感謝や信頼を知れたり、新海の世話好きな面が垣間見れて気持ちがほっこり。

事の発端は坂崎が自分の父親の不審な様子について新海に相談したことから調査が始まる。新海を通じて友となった瀬川も協力し、それぞれの分野で調べていくと意外なところに繋がっていく。
前作同様に気心知れた仲間内のわちゃわちゃがあったり、事件に絡む部分はピリッとしたり緩急あって面白い。新海も瀬川も坂崎やその家族を思い全力で助けようとするのが良い。それぞれを尊重しながら助け合う、持ちつ持たれつな3人の関係が素敵。
仕事では抜け目のない坂崎の父：浩一が見せる不可解な行動の裏にある真相も、また人間味が感じられた。
次作も楽しみ。

[takadonさんの感想 · 2020年2月9日]

鈴峯紅也の「警視庁浅草東署Strio」シリーズ2作目。2019年11月の文庫本書き下ろし小説。
浅草東署の警部補で係長の刑事<新海悟>29才が主人公。小学校の同級生で政治家秘書官の<坂崎和馬>の頼みで父親の大臣坂崎浩一の様子がおかしいので探って欲しいという依頼を受け、中学の同級生でテキ屋の<瀬川藤太>を引き込んでスキャンダル事件を解決する。
1作目の新海が部下を報奨金で動かし情報を集める手法は同じで、こればかりはあまりいただけないのだが、坂崎や瀬川との連携は今作の方が興味深く面白い。
美人局を仕組んだ議員とヤクザの親分の甥っ子、週刊誌の記者、1作目で登場した公安警察の裏組織HUトップの理事官まで絡む。
最後に全て暴き、逆に仕組んだ敵全てを破滅させる結末が爽快である。次のシリーズ3作目も是非読んでみたい。

[kitanoさんの感想 · 2020年10月17日]

物語としての主役はその子供世代
だが、親世代の貫録の違いも凄い
政治家秘書・刑事・テキヤトリオ
親友を護る為に無償の活動をする
刑事は私的報奨制度で捜査を開始
テキヤの活動は任侠生き残り大物
此の化け物たちを動かす
政治家秘書で息子の本当の主役は
之からの成長が見え隠れするが、
此の本の主役は坂崎浩一国務大臣
（ラスボスも同じ）でバケモノぶ
りには圧倒されるものの、夫かつ
化け物を頭コッツンで倒す母親こ
そ物語の芯かもしれない

[consaさんの感想 · 2019年12月2日]

2作目ということで登場人物たちのキャラもわかってきたので前作よりも感情移入して楽しめた。違う立場の3人が力を合わせれば100人力という、シンプルだけど説得力のある展開。自作にも期待。

[haji07-2021さんの感想 · 2021年9月21日]

09月-18。3.0点。
Strioシリーズ第二弾。刑事、政治家秘書、地廻りヤクザが幼馴染み。今作は、政治家秘書。父親の国家公安委員長の挙動が怪しく、スキャンダルの臭いが。。。

今回もトリオが活躍。スピード感はあるが、刑事の登場人物が多く、消化不良気味。ストーリーは結構面白い。

[masatora4さんの感想 · 2020年8月30日]

シリーズ第二弾。第一弾より新シリーズとしての色が出てきた感じでよかった。主人公の刑事、テキ屋、政治家秘書の3人がいつか袂を分つのではないかと予感させるようなところもあり。

[Seigoさんの感想 · 2020年2月24日]

狸オヤジの坂崎大臣が大活躍。
ハニートラップって怖い。
トラップを仕掛けられるような大物にならなくて良かった。

[red0730さんの感想 · 2020年1月24日]

2020/01/24 5読了

著者プロフィール

鈴峯紅也
一九六四年千葉県生まれ。ライター歴二〇年ののち、二〇一五年十二月に『警視庁公安Ｊ』で警察小説の作家としてデビューし、たちまち人気を博す。主なシリーズとして「警視庁公安Ｊ」シリーズ、「警視庁組対特捜Ｋ」シリーズ、「警視庁監察官Ｑ」シリーズ、「警視庁浅草東署Strio」シリーズがある。近著は『警視庁公安Ｊ　クリスタル・カノン』。

「2022年 『パーティーゲーム 警視庁組対特捜Ｋ』 で使われていた紹介文から引用しています。」