- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199005480
感想・レビュー・書評
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▼あらすじ
出戻りのペットとして、誰とも馴れ合わず孤高を保つリキ。
主人イアソンの執着ぶりに激しい嫉妬と憎悪が渦巻く中、唯一接近してきたのは、人気トップのペット・ミゲル。
邪険に拒絶しても懐いてくるせいで、リキは一方的に謹慎処分を受け、そのうえ逆恨みから、ナイフで刺されて大怪我を負ってしまう!!
一方、リキと後味の悪い喧嘩別れをしたガイは、失踪したリキを必死で探し始めるが!?
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レビューは最終巻にまとめて記載↓
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終わりの始まりの回。
前巻でのエロスの隙間に感じていた危ういもの。それが表層に忍び寄り、もうどうしようもなくなる、そんな話。
ペットやファニチャーがリキに刺激され変わっていく。変わらないものなんて何もないのに、なんかもうどうしようもないんだよ、としか言いようがない。
悪意はそこそこに蔓延っていて、あくまでそれがきっかけであるけど、加速させたのはリキ。でもリキが悪い、誰が悪い、というよりリキがリキである限り、その存在感を消せない限り、どうしようもなかったとしか思えない。そう思わせる文章すごい。
緩やかに少しずつ点となって浮かび上がっていた歪んだ事実が線となって繋がってしまう。
エオスという楽園でリキが雑種から完全なる異物となってしまう。
読み手としてはこれまで読み進めてきた話でその歪んだ事実をなんとなく理解していていたけど、やはり衝撃が走る。
ブロンディーとスラムの雑種という、絶対に越えられないヒエラルキー。それがこの巻で完全なものとして浮かび上がる。
ブロンディーにはそれに伴う義務があり、雑種には越えられない壁がある。
あったことを無かったことには出来ないように知ったことを知らないことには出来ない。前へ進むしかない。
たとえ、破滅へ続く道でも。
もはや手放すことなど出来やしないのだから。
この巻は最後まで読んで、そこで重みを増す巻なんだと思う。
イアソンが何を思ってそう決断したのか。それは事細かに描かれていなくても、最終巻まで読んだ今は引きつれるような思いを抱く。
まさに終わりの始まりの巻。 -
萌えるしかないよもう!
BL小説。 -
初読みなので結末を知らないのですが、イアソンの執着に愛情の色が濃くなるにつれて、より一層刹那的な情感が増してきます。次の巻を読むのが楽しみでもあり、怖くもあり。
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く び わ っ ! (゚∀゚)