旅の道づれは名もなき竜 (キャラ文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 87
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199009938

作品紹介・あらすじ

あいつに復讐ができるなら、
たとえ死んでもかまわない。
復讐だけが生きる理由だった青年が、
竜との旅で見つけた大切なもの――

竜を捕らえ串刺しにしていた伝説の剣が、
500年ぶりに引き抜かれた!! 抜いたのは、
力自慢とは程遠い華奢な美青年・シルヴィエル。
「祖国を滅ぼした敵に、この剣で復讐するんだ」
決意と覚悟を胸に旅するシルヴィエルを、
剣から解放された竜が追いかけてきた!? 
「俺はお前に興味がある。
暇潰しに復讐を手伝ってやる」
凶暴で人間を餌としか思っていないはずの竜が、
旅に同行すると言い出して…!?

感想・レビュー・書評

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  • この作者さん読むの2冊目。
    復讐のために全てを捨て他人を信用できなくなった青年と、彼に残りの生涯を託した竜の冒険譚。
    BLなのにちゃんとファンタジー小説を読んだ満足感のある作品でした。
    しかもBL成分もおろそかになってない。
    頑なだった受の心が少しずつほどけていく過程がよかったです。

    ちょっとだけ気になるのは、終盤で攻と離れてしばらく行動した受が妖剣の影響受けてないのかというところですかね…ウゴケナクナッチャウヨ

    挿絵師さんはかわいい男の子しか描かない人だと思っていたのですが、かっこいいドラゴンも描けるんですね。口絵かわいかったです。

  • 復讐のために伝説の剣を抜いたエル。過去の出来事に捕われて、前を向けないエルが悲しい。それでも、少しでも大切な人たちの恨みを晴らそうと頑張る姿も。そんなエルが竜と一緒に旅を始めてから、少しずつ変わっていくのはなんだか嬉しくなる。悲しみも後悔も消えることはないけれど、そのことを打ち明けられる相手ができたのだな。と思えて。自分が生きている理由を見出だせなかったエルと竜が、お互いのことを心から大切で、必要な存在だと感じているのが伝わってきて、今後もずっと一緒にいてくれるといいな。と思った。

  • 西洋ファンタジー。
    最後の竜の生き残り×祖国を滅ぼされた青年
    テクノサマタ先生の美しい表紙で、もう買わねばならない・・・となった本。
    でもちょっと分厚いので積んでました。
    読んでみたら竜は優しくて、かわいくて、シルヴィエルはツンデレだけどかわいくて・・・とてもよかった。花喰いの竜なんて、なんというかわいい生き物なの。
    花を見つけてコロコロはしゃぐ竜にはとても癒されました。
    祖国を滅ぼされたシルヴィエルの敵討ちと、剣から解放された竜の行く末、旅の相棒となった2人の未来、最後はとても素敵な終わり方だと思いました。

  • 最後の竜と生き残りの少年の旅
    理不尽で勝手な人間の捌け口になり最後の竜になった、人を襲わない花竜の心が、敵討ちに命を投げ出そうとするエルの心を優しく導き、幸せを願い復讐を果たさせる

    悲しい過去を持ちながらも前向きな竜の姿が良かったです
    逝ってしまった人々が妖精になってエルを守っていたり、夢をみないはずの竜の夢に出て来たり、愛情が寂しさを癒し、お互いに寄り添って生きていく姿があって、辛い想いをした竜とエルが幸せになってほっこりしました

  • とてもよいお話で心に沁みました。ふたりの覚悟や諦念が切なくて苦しくて。シルヴィエルの重荷が去って希望が見えた矢先の出来事がとても理不尽に感じてならなかった。竜の重荷も晴れて本当によかった。これからはふたりで幸せに過ごして欲しい。
    イラストも素敵でした。竜が花を嬉しそうに食べてる姿がとても好き。

  • すごくよかったです!
    シルヴィエルの後悔も、龍の後悔も、全くの杞憂で、
    ふたりを守るたくさんの人々のあたたかな気持ちに涙が止まりませんでした。
    孤独だと思っていたふたりがこれからは一緒に新しい旅を始める・・・是非その続きも読んでみたい!
    "ちいさなしあわせを大切にする"「花喰いの竜」が無邪気にむしゃむしゃお花を食べている様子を穏やかにあたたかく見守るシルヴィエルの光景が目に浮かぶようで、とってもしわあせな読後感でした。

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