- Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199010255
作品紹介・あらすじ
記憶を失くした王妃リディルが向かうのは
氷に閉ざされた雪国──花と魔法があふれる
ファンタジー、待望の第二弾!!
帝国皇帝となるグシオンを支えるため、
大魔法使いになりたい──。それなのに
魔力が不安定で悩んでいたリディル。そんな折、
帝国ガルイエトが大軍勢で攻め込んできた!!
戦場のグシオンは瀕死の重傷、リディルも
落馬して記憶喪失になってしまう。不安定だった
魔力も、ほとんど失ってしまった…。リディルは
グシオンを助けたい一心で、大魔法使いと名高い
姉皇妃のいる雪国アイデースを目指し!?
感想・レビュー・書評
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なんだか前編よりもかなりよくなってて、こっちの方がすきだな
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ファンタジー。
イル・ジャーナ国王グシオンと、その妃でありエウェストルム王子のリディル。
リディルを愛するグシオン、グシオンを想うリディル。ふたりの愛ゆえの奇跡✨素晴らしい物語だった。ロシェレディアとイスハンの物語も読みたいと思った。 -
前作も良かったけど、今作もものすごく良かった‼️
幸せな毎日を送るグシオン王とリディル王妃だけど、リディルには何か虫の知らせがあり、早く背中の魔方陣を修復して大魔法使いにならねばという思いに駆られている。
その、いやな予感は的中し、東からガルイエト軍が侵攻してくる。
遠い地からなぜわざわざ今?
ガルイエトに勝ったはずの北の国、リディルの姉(実は兄)ロシェレディアのいるアイデースにはかつてないほどの雪が積もり、手紙の返事も全くない。ロシェレディアはどうしているのか、アイデースはどうなっているのか。
色々な謎が不穏に蠢き出し、確信になっていくハラハラの展開!
戦いの中グシオンは重傷を負い、リディルは落馬し記憶を失う。
雪の中アイデースへ独りで向かおうとするリディル。
新しく登場するガルーの存在が大きくリディルの、そして国々の運命を変えていく。
忠実なホシメフクロウのキュリがめっちゃかわいい。
王の側近カルカと、リディルの側近イドが、それぞれ相手を嫌みったらしいとか冷たいとかぶつくさ言うけど、お互いの力量や主にたいする忠誠心・愛情を認め、(言うとイヤな顔しそうだけど)信頼していい感じのコンビになっていくのもめっちゃいい!
リディルは、健気だけど実は剛胆。グシオンは、強いけどすごい健気。自分が死にそうな大怪我してるのに自らリディルを探しに追うところ…魔方陣なんか完成させなくていい、自分と共にいなくてもいい、とにかく無事でいて欲しいと願う愛の深さに涙がもぅ。
反対に、国民の無事を願い責任を負い、そのために自分の首を敵に差し出すためだけに生き永らえなければと悲壮な決意までして。
あんなにグシオンが心配してたのに、案の定力を開放して肉体を手放してしまうリディル……
それを引き留める王の手紙の存在。
あのシーンはすごく良かった、なんかもう、映像になって浮かんできたけど、私の創造力の遥か上の光景だったんじゃないだろうか。
雪原、吹き付ける雪や氷、凍てつく寒さ。
ステラディアースの魔法の繭。
花降る王妃リディルが幸せで溢れさせる花々。
もうほんとに、すごい迫力だった。映画でみたいくらい!
あ、あと、グシオン不在の間王の代行を務めた叔父デルケムさんも、がさつで下品で傲慢だけど、敵に嫌がらせをするのは天下一品、ってのがなんかいい味出してたなあ。
所謂品行方正な人だけじゃなくて、ああいう人も使いよう…って言ったら失礼だけど、現実いるもんね。そういうところ、なんか、1945シリーズ書いていた尾上先生ならではなのかなあとか思ったり。
yoco 先生のイラストはもう、文句のつけようのない美しさだし、めっっっちゃよかった!