- Amazon.co.jp ・マンガ (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199502217
感想・レビュー・書評
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今敏先生の未完作品。
上下巻の全二巻。
漫画の作者が自分の描いた漫画『レゾナンス』の世界に巻き込まれてしまうお話。
そのメタフィクションの設定だけではなく、その『レゾナンス』の登場人物設定だったり、その物語だったりはわりとよくある特徴を持っている。
それなのに本編の『OPUS』がこれだけ平凡な作品ではないというのはやっぱり今先生のチカラ。
読んだあと、私は漫画の世界に生きていないか、誰かに描かれているのではないかと回りを見渡してしまったくらい引き込まれる。
要所要所で平沢進やP-MODELのCD、題名が描かれていて楽しかった。
今敏×平沢進の世界観が大好きだった。
掲載雑誌の廃刊による未完だったようなので、
このまま続けていたらどのような物語にしたのだろうか、と考える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「レゾナンス」から抜けだしたサトコが「この世界も誰かが作ったのかしら…?」と考えるところで作品の実験的な試みに気づいてハッとした。
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アニメーション映画で有名な監督、今敏さんの長編作品。やはり、かっこいいね。
この世界は果たして本当に、この世界なのか。
こういった作品が好き。だから、今敏監督は好き。 -
面白いらしいけど未完というのが気になってなかなか手が出せず。
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世界中から次作を待望されていたなか、48歳の若さで亡くなったアニメ監督・今 敏の、マンガ家時代最後の長編作品。掲載雑誌の休刊で未刊のままお蔵入りだった作品が、執筆途中の最終回を収録し単行本化。
主人公であるマンガ家が自分の描く作品に取りこまれ、登場人物たちとともにその世界の崩壊に立ち向かう。この「虚構と現実」が同居する世界観は後に発表される、「妄想代理人」「パーフェクトブルー」「千年女優」、そして「パプリカ」のルーツ★プロットや絵や構図の緻密さが無比。時代を感じさせない読むたびに驚きがある傑作! -
本当に面白いんだよ。
なんていうか何でコレが流行らないんだよってレベルで。
これでアニメ畑に行っても健在だから大したものです。
大友先生のアシスタントというのも納得の描き込み。
最後の投げっぱなしが残念だけれどもやっぱり良いものです。 -
未完の大傑作
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これぞ今敏!メタフィクションの扱いは本当に上手いなぁ!
主人公の力がモロに今さんだし。
始めの劇中劇、背景が書き割りのセット、モブなどなどこれでもかと悪ふざけが盛り込まれてる!さすが! -
今敏強化月間につき。
作品としてめちゃくちゃ面白いかというと微妙だけど、
妄想代理人の構想の一端が既に見られるのがおもしろい。
根っからのメタフィクション作家だね、今さん。