おじいちゃんが冬へ旅立つとき (あかね世界の児童文学 31)

  • あかね書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (122ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251062314

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  • 「誇り高き人」には、男女関係なく人が惚れこむ要素があると思う。

  • 原題 When Grandfather Journeys into Winter
    by Craig Kee Strete 1979
    小野章 訳1981
    あかね世界の児童文学31

    インディアンの祖父タイファと孫のリトル・サンダーはインディアン居留地に住む

    地面の砂に小枝で、インディアンの記号を教えるタイファ
    ワシ、クマ、シカ、大ガメ
    それらは部族にとっての「聖なるもの」
    かき方には意味があり、おぼえなければいけないのはかき方だというタイファ
    「わしたちにはワシの記号がある。わたしたちにとって、ワシはこの世にせいをうけた兄弟だ。ワシは大きな夢をそだてる。誇りたかいワシは、自由ない心をもっているから、空も風もこれをあがめる。きびしい真実の存在だ。それがわしたちの記号のひとつだ。」p12

    それからいくつか記号をかいた
    それらは白人の記号のなかでは、いちばん神聖なもののひとつ$
    それはインディアンのワシとは違う存在

    そしてタイファはFという字はおろかもの、落第、なまけものをあらわす記号だと教える
    リトル・タイガーの学校の通信簿にあるもの
    リトル・タイガーは自分が宿題をなまけた結果だと知っている
    タイファはリトル・タイガーの向き合いかたを、示しているのだ

    二章からは、隣の居留地に来た(買った)白人ウィルソン・ターナーが荒馬ローリング・サンダーを乗りこなしたものに500ドルの賞金を出すという話へ

    誰も乗れない荒馬にタイファは挑戦する
    娘(リトル・サンダーの母)エルク・ウーマンが止めるのも聞かずに。
    エルク・ウーマンも最後にはあきらめ、父のやりたいようにやらせる

    タイファは賞金はいらぬが、荒馬が欲しいといい、それがら聞き入れられる

    荒馬を乗りこなすタイファ
    だか、その代償は彼の生命だった

    インディアンの誇り
    人としての誇りを示してタイファは亡くなる
    最期の時を過ごすリトル・タイガー

    インディアンの名前は動物に見立てる
    自分の名は他人には教えないしきたり
    名をしられることは、自分を知られること知られることは戦いで敗れることを意味する
    白人文明が入ってきて、名前が必要となったため、勝手につけたもの

    経済第一主義の白人文明
    モノが土台にされた文明

    それを指摘した児童文学
    そんな児童文学を書いているのが
    スコット・オデル
    アスラ・ル・グイン
    など

    著者はチェロキー族出身

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